伊藤園の5~7月、純利益最高35億円 猛暑で麦茶好調
伊藤園が1日発表した2016年5~7月期の連結決算は、純利益が前年同期比50%増の35億円と、5~7月期として過去最高となった。7月の猛暑を受けて麦茶が伸びたほか、脂肪吸収を抑える食物繊維を加えたお茶などの機能性表示食品も堅調だった。自動販売機に対する耐用年数の見直しで、減価償却負担が減ったことも貢献した。
売上高は1%増の1290億円だった。けん引役は連結売上高の4割を占める日本茶事業で、同事業の売り上げは2%増えた。主力の日本茶飲料「お~いお茶」は横ばいだったものの、夏場が需要期の麦茶が猛暑を追い風に10%強伸びたほか、「お~いお茶 日本の健康 玄米茶」といった機能性表示食品も貢献し、増収を確保した。
営業利益は65億円と52%増えた。自動販売機の耐用年数について、従来は5~6年だったのを今期から8年に変更した。これに伴う減価償却費の減少が営業利益を約9億円押し上げた。北米子会社の営業利益も35%増えた。15年2月に買収したコーヒー豆販売会社で採算が改善し、円高の影響を吸収した。
17年4月期通期の見通しは、純利益が前期比37%増の118億円とする従来予想を据え置いた。