2018年10月20日(土)

技能実習巡る違反最多 受け入れ事業所、外国人に不当待遇

2016/8/17 1:01
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厚生労働省は16日、2015年に外国人技能実習生が働く事業所に対して立ち入り調査した結果を発表した。調査した5173事業所のうち、7割に当たる3695事業所で労働基準法などの法令違反があった。前年より24.1%増え、2年連続で過去最多を更新した。増加する外国人実習生に対し、不当な扱いをする事業者が後を絶たない実態が浮き彫りになった。

厚労省は、実習生からの訴えなどがあった場合、受け入れ先の事業所を立ち入り調査する。15年に調査したのは5173事業所で、前年より32.0%増えた。労働基準局監督課は「本人や会社の同僚らからの情報提供が増えている」と話す。

違反が確認された3695事業所の違反内容の内訳は、時間外労働が1169事業所(31.6%)と最も多い。業務の安全配慮が不十分といった労働安全衛生法違反が1076事業所(29.1%)、時間外労働などへの割増賃金の不払いが774事業所(20.9%)だった。

複数の法令に違反した事業所もあった。ある事業所は、最長で月169時間の違法な時間外労働を行わせたうえ、深夜労働に対する割増賃金の支払いも不適切だった。さらにこの事業所は有害物質を扱うにもかかわらず、法令で定められた測定などをしていなかった。

同省によると、労働基準監督署が悪質と判断し、事業所や事業主を書類送検したケースも46件あった。前年比で76.9%増え、過去最多だった。

法務省によると、外国人技能実習生は年々増え、08年に10万人を突破。15年末時点では19万2655人で、前年末から14.9%増えた。人手不足などを背景に、安価な労働力として実習生へのニーズは高いとされる。

ただ劣悪な職場環境などで、受け入れ先の事業所から逃げ出すなどのトラブルも相次いでいる。

厚労省は違法な扱いを受けたり目撃したりした場合には、労基署に相談するよう求め、事業主に対しては法令を順守するよう啓発活動に力を入れる。悪質な事業所に対する摘発も強化する方針だ。

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