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私鉄14社の4~6月、好業績にブレーキ 5社が営業減益

2016/8/10 23:35
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私鉄各社の業績にブレーキがかかってきた。大手14社の2016年4~6月期連結決算が10日出そろい、西武ホールディングスや小田急電鉄など5社が減益だった。訪日外国人(インバウンド)に伴うホテル事業の伸び悩みが響いたところが多い。鉄道などの運輸事業は好調だったが、補いきれなかった。

営業増益を確保したのは東京急行電鉄など9社で、前年同期の13社から減った。今年に入り中国経済の悪化などでインバウンド需要に陰りが見え始めている。成長分野と位置づけてきたホテル・レジャー関連事業で施設の稼働率、客単価が伸び悩んだ。

一例が京王電鉄だ。ホテルなどのレジャー・サービス事業の部門利益は6%増と、前年同期の23%増から伸び率が鈍化した。東京・新宿の「京王プラザホテル」は稼働率が84.3%と、約3ポイント落ち込んだという。営業利益は前年同期比で微増にとどまった。

近鉄グループホールディングスが10日発表した4~6月期の連結決算は営業利益が前年同期比10%増の145億円だった。傘下で旅行事業を手掛けるKNT-CTホールディングスが12月期から3月期に決算期を変更した特殊要因が大きい。インバウンド中心に国内の観光需要が本業のホテルや鉄道の収益拡大につながった前年の収益構造とは大きく異なる。

鉄道などで安定した運賃収入を稼ぎ、そのうえで不動産やホテル・レジャーなどの収益を上積みするのが各社共通の事業モデル。確かに、鉄道などの運輸事業は底堅い。南海電気鉄道は関西国際空港に向かう空港線の収入が19%増加。京浜急行電鉄は羽田空港と都内を結ぶ路線が好調だった。

ただ、4~6月期決算は事業の多角化や先行投資で各社の収益格差が浮き彫りになった。

営業利益が12%増えた東京急行電鉄は、全面開業から2年目の複合施設「二子玉川ライズ」などの不動産事業がけん引した。オフィスビルなどの賃料収入が伸び、通勤や買い物で最寄り駅の利用者が増える相乗効果を生んでいる。同施設の利用は日本人が中心で、過度に訪日客需要に頼らない戦略を進めている。

西武HDの営業利益は3割減ったが、7月に全面開業した複合施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」の開業費用が先行してかさんだ影響が大きい。「将来に向けた成長投資」(広瀬貢一経理部長)と位置づけている。

内需関連では既に百貨店各社が訪日客の「爆買い」一巡で収益の踊り場に差し掛かっている。私鉄各社もポスト・インバウンドに向けた戦略の巧拙が問われる局面だ。

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