日産、国内立て直し急ぐ 4~6月純利益11%減
三菱自動車は最終赤字

2016/7/27 23:37
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日産自動車と三菱自動車は27日、2016年4~6月期連結決算を発表した。日産の純利益は前年同期比11%減、三菱自は1297億円の最終赤字(前年同期は239億円の黒字)に沈んだ。4月に発覚した三菱自の燃費不正問題の影響に伴う国内販売の苦戦に加え、円高も収益の重荷となった。業績立て直しに向け、両社の相乗効果の実現は急務だ。

決算発表する日産自動車の田川常務執行役員(27日午後、横浜市西区)

決算発表する日産自動車の田川常務執行役員(27日午後、横浜市西区)

軽の燃費不正が日産の国内販売に与えた影響は大きい。日産の4~6月期の国内販売台数は25%減の9万台に落ち込んだ。自動運転技術を採用したミニバンの新型「セレナ」を8月に発売するなど、新車攻勢で反転に出る。だが、通期で58万台とする国内販売目標の達成は容易ではない。

日産の4~6月期の売上高は8%減の2兆6544億円、営業利益も9%減の1758億円となった。日本の苦戦に加え、円高が912億円の営業減益要因となった。ドルだけでなく新興国や資源国の通貨安の影響も大きく、円高対策も課題に浮上した。

一方、三菱自動車も売上高は14%減の4287億円、営業利益は75%減の46億円に落ち込んだ。燃費不正の影響で国内販売台数は44%減の1万台と苦戦するなど、世界販売台数は16%減の22万1000台だった。

顧客や取引先への補償・賠償などで通期で1500億円の特別損失を予定する。このうち、1259億円を4~6月期で前倒し計上した。ステークホルダーに対する不正問題のけじめを早期につけ、国内販売の立て直しへの協力を求める。

7月には燃費不正問題後に停止していた軽自動車2車種の販売を再開した。受注台数は前年同月に比べて2倍近いという。三菱自の池谷光司副社長は「当面は厳しい状況が続く」と語るが、ようやく国内事業の立て直しに本腰を入れられる。

業績回復に向けて、今後の焦点は両社の資本提携後の相乗効果を具体的にどう引き出せるかに移る。三菱自の池谷副社長は「日産との提携準備は順調」と強調。日産は8月末までに三菱自の資産査定を終え、10月ころに第三者割当増資を引き受ける予定だ。

三菱自は決算会見で主な相乗効果について「生産能力の有効活用」や「車両や部品の共同開発」など5項目を挙げた。日産は米国が収益の柱だが、三菱自の業績を支える東南アジアは得意としておらず、地域補完も効きやすい。

こうした相乗効果を引き出す提携内容を現在、資産査定と同時進行で詰めている。円高や世界の自動車市場の鈍化の懸念など経営環境は厳しさを増している。提携の具体的な内容と実行のスピードが問われる。

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