都内の待機児童数2年ぶり増加 湾岸などに子育て世代が転入

2016/7/20 7:01
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東京都が19日発表した4月1日時点の都内の待機児童数は前年比8%増の8466人と2年ぶりに増加に転じた。定員を1万4192人分増やしたが、保育ニーズがそれを上回っている。湾岸部など住宅開発の活発な地域で待機児童の増加が目立つほか、府中や調布など多摩地区でも高止まりしており、待機児童問題は都内全域で深刻化している。

都区部の待機児童は高層マンションの建設や再開発が行われている地区で急増している。4月1日時点の待機児童が最も増えたのは中央区で、144人増の263人だった。タワーマンションへの転入が多い勝どきや晴海などの臨海部を中心に、待機児童数が膨らんだ。

荒川区は116人増えて、164人となった。日暮里などでの再開発が影響しているとみられる。4月の保育所の申込者数は昨年よりも139人増加。担当者は「ここまで申込者が増えるとは予想していなかった。共働きが増えている実感がある」と話す。

待機児童者数が確定した4月以降、急きょ保育所の運営業者を募集し、今月になって0~2歳の子どもを預かる小規模保育所の開所にこぎ着けた。

110人増だった江東区(277人)も豊洲、東雲など臨海部でマンション開発が相次ぎ、若い世代の流入が続く。1000人分の定員増を計画していたが、用地の確保などが難しく、2015年度中に開設できたのは680人分にとどまった。

多摩地区でも主要市では待機児童が高止まりしている。多摩地区で待機児童が最も多かったのは府中市で、昨年よりも56人減ったものの296人。次いで調布市が289人(前年比7人減)、三鷹市は55人増えて264人となった。

都の調査では保育所など保育サービスを利用している児童数は26万3518人と過去最多を更新した。就学前児童人口に占める割合は、初めて4割を超え、保育サービスのニーズの高まりを裏付けた。

都は14年度からの4年間で「保育サービス利用児童数を4万人分増やす」との目標を掲げており、今年度も保育定員を1万2千人規模で拡大する方針だ。しかし、現状では待機児童ゼロへの道筋が見えないため、定員増の目標引き上げを検討している。都の担当者は「解決策はない。地道に(保育所などを)作り続けるしかない」と話す。

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