明石歩道橋事故「共犯成立せず時効」 最高裁、元副署長の免訴確定へ

2016/7/15 1:47
保存
共有
印刷
その他

2001年に兵庫県明石市の花火大会で11人が死亡した歩道橋事故で、業務上過失致死傷罪に問われた県警明石署の元副署長、榊和晄被告(69)について、公訴時効を認めて有罪か無罪を判断しない「免訴」の一、二審判決が確定する。最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)が12日付で、検察官役の指定弁護士の上告を棄却する決定をした。

争点となった明石署元地域官=実刑確定=との共犯関係について、同小法廷は「事故防止のために担う役割が異なり、共犯関係は成立しない」と判断。共犯者の公判中に時効の進行が停止するケースにはあたらず、免訴が正当とした。

検察審査会の議決を受け、元副署長は10年4月に全国で初めて強制起訴された。この時点ですでに業務上過失致死傷罪の時効期間(当時5年)が経過していた。

同小法廷は決定理由で「元地域官は現場の指揮官として歩道橋への流入を規制することが求められ、元副署長は警察署の組織全体の指揮を補佐する立場だった。基本的な役割が異なり、負うべき注意義務は同じではない」として共犯関係にはあたらないと結論づけた。

また「業務上過失致死傷罪の共犯は、共同の注意義務にともに違反した場合に認められる」と述べ、過失罪で共犯関係が成立する要件について初判断を示した。

一、二審は元副署長を免訴としたうえで「事故は予見できなかった」として過失責任を否定したが、同小法廷は判断を示さなかった。

元副署長は花火大会で事故の発生を予測できたにもかかわらず、見物客が殺到した歩道橋の混雑を放置し、警備の計画でも具体的な対応を示さずに事故を起こしたとして強制起訴された。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]