/

京都観光 穴場も紹介 インバウンド関西、トップに聞く(中)

京阪HD社長 加藤好文氏 夜楽しむ飲食店が不足

――インバウンド(訪日外国人)消費に変調が出てきました。

「英国の欧州連合(EU)離脱が決まり世界経済が不安定となり影響が出るかもしれないが、あまり心配していない。アジアでは経済成長に伴い海外旅行をできる所得層が増えている。(消費の面で)円高の影響は多少出るが人数増の方が勢いが強い。インバウンドは当分減らないだろう」

「当社の路線は京都市内だけでなく、宇治の平等院鳳凰堂など京都の観光名所を幅広くカバーしている。とりわけ外国人が多く集まる祇園四条駅に4月、観光案内所を設け、近隣の隠れた観光地を紹介するツアーを始めたところ、国内外の観光客に好評だ」

――関西ではホテル不足が深刻です。

「JR京都駅前の京都センチュリーホテルと京都第2タワーホテルは一体的に再開発して2018年春にグレードの高い新ホテルにする。1泊1人2万5千~4万円程度の単価の高い部屋も用意する計画だ」

「京都駅周辺のホテルはどこも客室稼働率が90%以上。足元の客室単価は繁忙期だと前年より2割程度上がっている。京都中心部の河原町には17年にオーガニック(有機栽培)にこだわったホテルや店舗が入る商業ビルを開業する。こだわりを持つ人を呼び込みたい」

――14年に開業50年を迎えた京都タワーはどうですか。

「2年前に完全子会社化し、京都駅前のホテルの再開発が終わる18年以降、詳細な改装計画をまとめる。ホテルは改装済みなので、土産物店と飲食街のエリアではモダンな専門店を誘致するなどして集客力を高めたい」

「地上100メートルの展望台は約50万人の年間来場者のうち外国人が10万人程度を占める。悪天候でも眺望が楽しめるように、晴天時の景色の画像を記録したタッチパネルを用意して、がっかりさせないようにした」

――関西国際空港からのアクセスがJRなどに比べてよくありません。不利ではありませんか。

「3月のダイヤ改正で大阪・京橋駅から京都・七条駅までノンストップの快速特急を土日に定期運転することにした。17年9月頃から座席指定券を発売する。多少お金を払っても確実に座りたい人たちの利用を促す」

――今後の課題はどうみていますか。

「外国人は夕食後、街を散策してナイトライフを楽しむ人が多い。私は京都生まれの京都育ちだが、四条通りはかつてと違い、夜も大勢の人が歩いている。京都も大阪も夜を楽しめるバーや飲み屋はちょっと少ないかなと感じている。路線を持つ滋賀県への訪日客誘致も進めたい。滋賀には琵琶湖や比叡山など外国人が好む自然美がたくさんある。『京都+(プラス)1』として積極的に提案していきたい」

梅田・ミナミとのアクセスが弱点
 3月のダイヤ改正では大阪―京都間の特急の所要時間を最大4分短縮した。今後増える個人旅行客はスマートフォンで経路検索をすることが多く、時間短縮で検索結果の上位に京阪が出るようになる。実際、ダイヤ改正後の利用客は約3%増えた。京阪は駅のトイレの改装、洋式化などを進めている。
 京阪の弱点は訪日客に人気の大阪・梅田、難波につながっていないこと。始発の淀屋橋から京都市内の区間でもっと多くの訪日客に乗ってもらうには新たな取り組みが必要だ。例えば関西国際空港と淀屋橋とを結ぶ格安の定期バスを運行するといった施策を期待したい。(林英樹)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン