M6.8以上の地震発生確率、中国地方で50% 政府調査委

2016/7/2 1:43
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政府の地震調査委員会(委員長・平田直東京大学教授)は1日、中国地方にある活断層が起こす地震の発生確率を評価した結果を公表した。今後30年以内にマグニチュード(M)6.8以上の地震が中国地方で起きる確率は50%とした。鳥取市や原発のある松江市がある北部で40%、山口市や広島市がある西部は14~20%、岡山市など東部は2~3%だった。

地域別に活断層の地震確率を公表するのは2013年の九州地方、15年の関東地方に次いで3例目。中国地方での発生確率は関東地方の50~60%とほぼ同程度で、九州地方の30~42%よりやや高い。今後、関西地方なども公表する。

今回は中国地方で長さが20キロ以上ある安芸灘断層帯など6つの主要活断層のほか、比較的小さな活断層や沿岸部の海底にある活断層など18を加えた合計24の活断層が地震を起こす確率をそれぞれ算定した。

今回の評価結果とは別に、調査委は6月に巨大地震の発生確率の長期予測を示す「全国地震動予測地図2016」を公表。主要活断層による活断層地震のほか、海溝型地震の両方を考慮し、30年以内に震度6弱以上の地震が起きる確率を示している。

この全国地震動地図と今回の評価結果で発生確率が大きく異なる地域もある。

岡山市は今回の評価では活断層地震の確率が2~3%とされた地域にあるが、全国地震動地図では41%だった。平田委員長は「岡山は活断層評価では低い数字が出たが、(海溝型地震である)南海トラフ地震の影響もあり、油断しないでほしい」と呼びかけている。

中国電力島根原子力発電所(松江市)の近くを走る宍道断層について、調査委は長さ約21キロメートル以上に及ぶ活断層で、M7以上の地震を起こす恐れがあると指摘。過去の活動履歴や規模の評価が定まらず、発生確率は「ほぼ0~0.002%」「0.9~6%」と併記した。調査委は0.1~3%を「やや高い」、それ以上を「高い」としている。

宍道断層で起きる地震の規模は同原発に対する原子力規制委員会の安全審査でも議論の焦点になっている。中国電は今年1月に断層の長さを約22キロメートルから約25キロメートルに引き上げていることなどから、今回の調査委の評価結果について「宍道断層の評価を見直す必要はない」とコメントした。

▼活断層地震と海溝型地震 地震には地下の比較的浅いところにある活断層がずれて起きる活断層地震と、海底のプレート(岩板)の境界で発生する海溝型地震がある。活断層地震は海溝型地震に比べて震源が浅いため、地震の規模を示すマグニチュードが同じでも地表の震動は強くなる一方で、揺れの範囲は狭くなる。最大震度7を記録した阪神大震災や熊本地震は活断層地震で、東日本大震災は海溝型地震。
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