2019年1月19日(土)

「悪質就活塾」にご注意 15年度、相談146件

2016/6/23 23:55
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就職活動中の大学生向けに面接指導などの講座を開く「就活塾」を巡り、一部の悪質な事業者によるトラブルが後を絶たない。就活生の不安につけ込み、数時間にわたって入塾の勧誘をしたり、就活と直接関係のない商品を買わせたりすることもある。国民生活センターは「入塾前にしっかりと情報を集め、必要がなければ明確に断ってほしい」と呼びかけている。

同センターや全国の消費生活センターには2015年度、就活塾を巡るトラブルの相談が146件寄せられた。ピークはリーマン・ショックで就活が厳しくなった09年度の347件だが、その後も100件以上の水準が続いている。

国民生活センターによると、悪質な業者はまず、路上や就職説明会の会場の外などで声をかけることが多い。さらに事務所に誘い「このセミナーを受講しないと一生成功できない」「すぐに決断するのが大事」などと強い口調で契約させる。

「アンケートに協力してください」。関東地方の男子大学生は大学近くの路上で就活塾関係者に声をかけられ、氏名や電話番号を記入した。後日「ガイダンスだけでも来て」と電話があり、事務所に行くと約2時間にわたり入塾するよう説得されたという。

学生はやむなく契約書にサインしたが、控えは渡されなかった。入塾後の面談で、講師は学生の人格を否定する発言をしたうえ「向上のためには無理も必要だ」と、約5万円分のシャンプーなど生活用品の購入を迫ったという。

講座の内容がいいかげんなケースもある。近畿地方の男子大学生の保護者は今年3月、「息子が契約した就活塾の内容が信用できないのでクーリングオフ(無条件解約)したい」と同センターに相談した。塾は自宅から非常に遠く、面接の練習は30分間の電話で済まされた。メールを介したエントリーシート(ES)の添削も「大体よい」などとおざなりだったという。

コンサルティング会社のIT政策調査研究所(東京・新宿)は、内容に問題がないと評価した就活塾の情報をまとめたウェブサイトを運営している。同社の代表パートナーで行政書士の戸川大冊さんによると、面接やES記入の仕方、適性検査、プレゼンテーションなどについて元人事担当者らが指導する講座が多いが、内容は様々。レベルも塾によって異なる。

サイトに掲載されている東京都内のある就活塾は、契約前に学生らのほぼ全員に無料セミナーへの参加を求めている。内容を確かめてもらうためで、代表者は「就活には正解がないので塾によって指導法や質が違ってくる」と指摘。「講座の予約の取りやすさなども含めて事前確認を徹底すべきだ」と話している。

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