2019年1月19日(土)

スルガ銀、31年ぶりトップ交代 一族経営脱し若返り

2016/6/24 7:00
保存
共有
印刷
その他

スルガ銀行は23日、岡野光喜氏(71)が代表権を持つ会長に就任し、同日に取締役に選任された米山明広氏(50)が新社長に昇格する人事を発表した。創業から5代続いた岡野家の一族経営から脱し、持続的な成長に向けて経営陣の若返りを図る。異業種からの業界参入など、環境変化に対応するインターネット戦略の推進を急ぐ。

米山氏は同日午前の株主総会で、執行役員システム部長から取締役に選任。直後の取締役会で社長に就いた形だ。17人抜きの若返り人事となる。

審査部などを経て、2009年以降システム部で現場を統括してきた。日本ユニシス系の勘定系システム「バンクビジョン」を基に、情報系、ネットバンキング、窓口端末と全4システムを同時に稼働。社内外500人のプロジェクトチームの統括役として「絶対成功しないと言われたほど困難な案件」(岡野氏)を達成した実績を買った。

同じシステム開発に関して、契約後に開発中止となった日本IBMとの訴訟対応にも追われた。岡野氏は「私よりも肝っ玉が据わっている」と評する。

「最新のITを活用し、お客様に感動や満足を与える商品やサービスを提供する」。長泉町の本部で開いた記者会見で米山新社長は強調した。推し進めるのは情報通信技術(ICT)を活用したサービス展開だ。スマートフォン(スマホ)の普及など時代の変化に対応した金融サービスの提供を目指す。

岡野氏は1985年、40歳で頭取(後に呼称変更)に就任、以後31年間にわたり経営を担ってきた。90年代から個人向けサービスに特化し、他行と一線を画した戦略を進めた。2016年3月期の連結純利益は前の期比12%増の367億円と、4期連続の最高益を達成。金利低下に苦戦する他行を尻目に、貸出金利回り(国内)は3.57%と上場地銀の平均を2%あまり上回る。

創業121年目での脱・創業家。内外からの重圧は軽くないが「立場が人を作る」(岡野氏)、「20年近くトップマネジメントを学んできた。体制は盤石で全く変わらない」(米山氏)と話す。

岡野氏は会長兼CEOとして今後も経営を支える。「この1年で経営陣の若返りをはかる」とする一方で、静岡県東部を中心に社内外で様々な肩書や広い人脈を持つ岡野氏の影響力は大きい。同行が本当の「脱・岡野」に向けた体制作りに取り組めるかも焦点となる。

日経電子版が2月末まで無料!いつでもキャンセルOK!
お申し込みは1/31まで

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報