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セブン&アイ、鈴木氏は名誉顧問に 存在感残る

2016/5/25 2:00
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セブン&アイ・ホールディングスは26日の株主総会で退任する予定の鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO、83)が名誉顧問に就く人事を決めた。鈴木氏については名誉職を用意する方針で、肩書を巡って調整が続いていた。鈴木氏はセブン&アイを巨大流通グループに育て、依然、取引先や加盟店に対し強い求心力を持つ。その点への配慮もうかがえる。経営の第一線からは一定の距離を置くものの、存在感が残るかたちになる。

「名誉顧問」に就任するセブン&アイの鈴木敏文会長

「名誉顧問」に就任するセブン&アイの鈴木敏文会長

鈴木氏は4月7日の取締役会で自身が主導した人事案が否決されたことを受け、電撃的に退任を表明した。セブン&アイは当初、鈴木氏に「最高顧問」の肩書で名誉職を用意する方針だった。指名報酬委員会の委員を務める社外取締役やセブン&アイの次期社長に内定している井阪隆一取締役(58)が「最高という肩書は影響力が残る」として難色を示し、調整が続いていた。

社外取締役や井阪氏の対応を受け、鈴木氏は一時、名誉職を辞退し、セブン&アイから完全に去る方向で検討していた。

ただ、社内だけでなく鈴木氏と長年付き合いのある取引先企業の経営者や全国に約1万8000店あるコンビニエンスストア「セブンイレブン」の加盟店オーナーから慰留する声が出た。

日本のコンビニの育ての親である鈴木氏に対し、絶大な信頼を寄せているオーナーは多い。店舗1日あたりの売上高ではほかのチェーンを大きく上回る。その原動力がセブン銀行やいれたてコーヒーを提供する「セブンカフェ」といった新サービスを編み出してきた鈴木氏の手腕だ。

オーナーに対しなお強い求心力を持つ鈴木氏。新たな肩書として「最高顧問」には難色を示した井阪氏も「会社には残ってほしい」と要請し、鈴木氏自身が最終的に会社に残ることを決断した。鈴木氏と同時にセブン&アイの社長兼最高執行責任者(COO)を退任する村田紀敏氏(72)も顧問に就く。

井阪氏が中心となる新しいセブン&アイの経営陣は鈴木氏に顧問就任を要請した一方で、経営からは一定の距離を置くことを求めている。鈴木氏の執務室はセブン&アイ本社(東京・千代田)とは別の場所に置かれる見通し。井阪氏が「本社ビルからは出ていただきたい」と鈴木氏に伝えていた。

セブン&アイの一連の混乱は、井阪氏が兼務するセブン―イレブン・ジャパンの社長交代の人事案を鈴木氏が主導したものの、取締役会で否決されたことから始まった。鈴木氏の引退表明後、会社側が新たにまとめた人事案を指名報酬委が承認し、4月19日に開いた取締役会で井阪氏のセブン&アイ社長昇格などを決議した。5月26日の株主総会を経て、鈴木氏に代わり、井阪氏がトップに立つ新しい経営体制が正式に発足する。

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