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新日鉄住金、攻めの投資へ資金確保 ポスコ株持ち合いから転換

2016/5/17 0:21
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新日鉄住金は16日、保有する韓国鉄鋼大手ポスコの株式の約3分の1を売却すると発表した。両社は世界最大手からの買収防衛などのために株式を持ち合うが、「鉄冷え」による競合の業績悪化で買収の脅威は薄れている。新日鉄住金はブラジル鉄鋼大手への追加出資など国内外で積極姿勢を強めており、守りの資産の売却で得た資金を攻めの投資に振り向ける。

保有する約439万株のうち150万株を売却する。ポスコへの出資比率は5.04%から3.32%に下がる。売却時期は「市場の動向を見極めたうえで判断する」(新日鉄住金)が、直近のポスコの株価で計算すると300億円規模になる。

一方、新日鉄住金に2.5%出資するポスコの幹部は同日、保有株について「今後の経営状況をみて売却が必要と判断すれば決断するが、まだ何も決まっていない」と述べた。ただ、同社は収益悪化から傘下の建設会社株の一部を売却するなど保有資産の効率化を進めている。いずれは新日鉄住金株の売却に動く可能性もある。

両社の縁は50年近く前に遡る。新日鉄住金の前身である八幡製鉄などが韓国に協力してポスコを設立。1998年には相互出資の関係になった。相次ぐ買収で世界トップになった欧州アルセロール・ミタルへの危機感などから、2006年には持ち合いを強化した。

しかし、ミタルは15年12月期に発足以来最大の赤字に陥った。中国勢も生産過剰に苦しんでおり、買収の脅威は以前より薄れている。新日鉄住金が今回売却するポスコ株は06年に追加取得したのと同数だ。

原料調達などでも包括提携する両社だが、昨年には5年ごとに更新してきた提携期間を3年に短縮した。「新日鉄住金の誕生以降、ポスコと提携しなくても安定経営できる余裕が出てきた」(UBS証券の山口敦シニアアナリスト)

さらに両社の関係を疎遠にしたのが、新日鉄住金の高級鋼板の製造技術をポスコが不正取得したとされる訴訟問題。昨年、ポスコが新日鉄住金に300億円を支払って和解したが、しこりは残る。

中国の過剰生産などで世界の鉄鋼メーカーを取り巻く環境は厳しい。新日鉄住金も16年3月期の経常利益が前の期より55.5%減り、17年3月期の業績見通しの開示を見送った。ただ、同社は厳しい時ほど世界的な供給網を強化する好機と見ており、国内外で攻めの姿勢を強めている。

すでに、ブラジルの鉄鋼大手ウジミナスや仏バローレックとの合弁会社の立て直しに750億円規模の投資を決定。来年には約760億円を投じて日新製鋼を子会社にする予定だ。

資金負担が増すこともあり、4月にはムーディーズ・ジャパンが新日鉄住金のシニア無担保債務格付けを1段階引き下げた。「社内は格下げにかなり神経質になっている」(同社幹部)といい、新たな事業展開に向けて「少しでも手元資金を手厚くしたいのが本音」(アナリスト)。守りの資産ともいえるポスコ株の売却は、日新製鋼を従えてグローバルに攻め込む意志の表れとも取れそうだ。

(上阪欣史、ソウル=加藤宏一)

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