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主要企業の想定為替レート、対ドルは過半が110円 17年3月期

上場企業の2017年3月期業績は、引き続き為替相場に左右される展開になりそうだ。主要企業360社が今期見通しの前提とする想定為替レートは「1ドル=110円」としたところが過半を超えた。実勢よりやや円安の設定で、電機や機械が目立つ。現行水準より円高が進めば業績を下押しする可能性がある。半面、今期大幅な減益を見込む自動車は「105円」の想定が多い。

日本経済新聞が集計した。想定レートは、企業が原材料を調達したり製品を輸出したりする場合の採算をはじく前提として使われる。前期の実績は1ドル=約120円だった。今期は大半の企業が円高方向を見込んでおり、自動車、電機など輸出企業にとっては逆風となる。

最多だったのは1ドル=110円を想定する企業で全体の52%を占めた。前期より対ドルで10円の円高になる。輸出でドルを稼いでも円換算の収益が目減りするため、減益要因となる。

業種別にみると電機の「110円」想定が目立つ。例えば日立製作所は対ドルで1円の円高が30億円の営業減益要因になる。今期の連結営業利益は5400億円と前期比15%(948億円)減る見通し。同社によると対ドルの円高などの影響が600億円に上るという。

三菱重工業川崎重工業などの機械も110円想定が多い。川重の今期の営業利益は前期比3割減の700億円の見通し。減益幅のほぼ9割が為替要因だとみられる。

円相場は16年に入ってから対ドル、対ユーロともに上昇しており、5月には1ドル=105円台を付ける場面もあった。直近は108円前後で推移しており、こうした企業にとっては円高がさらに進めば業績が下振れするリスクが高まる。

株式市場では「円高の影響を警戒していたが、業績悪化のリスクはある程度織り込まれた。今後は改善していくだろう」(大和証券の高橋和宏氏)との声が多い。最も大きな影響がある自動車では、1ドル=105円と慎重な前提を置いている。

車6社の今期営業利益は円高で前期比1兆8千億円目減りする見通し。今期経常利益の3割減を見込む富士重工業は、減益要因のほぼすべてが為替によるもので、販売台数は増やす計画だ。対ドル相場が想定よりも円安で推移すれば、減益幅は縮小する見通しだ。

今期の上場企業の経常利益は前期比3%増にとどまる見通し。野村証券によると、対ドルで円相場が1円の円高になると主要企業の経常利益の伸び率が0.5ポイント縮小するという。野村の元村正樹氏は年間の平均レートが「仮に105円より円高になれば、製造業中心にかなりの企業が減益になる」と指摘している。

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