熊本の被災地、ボランティア激減 ピーク時の半分以下

2016/5/13 13:41
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熊本地震の被災地で、ボランティアの参加者が激減している。大型連休中は全国から大勢の志願者が押し寄せたが、ピーク時の半分以下まで減少。自宅の片付けやがれきの撤去など、被災者からのニーズは依然として高く、専門家は長期的支援の必要性を訴える。

「がれきは6種類に分別します」。12日朝、熊本県御船町の災害ボランティアセンター。男女約20人がスタッフから作業の流れや注意点の説明を受けた。会場には空席が目立つ。7回目の参加という同県宇土市の男性(66)は「前はもっと多かったのに……」と驚く。

同センターでは4日の189人をピークにボランティア参加者が減っている。「避難所から最近帰宅した人もおり、まだまだ依頼は多い」と担当者。大型連休後初の週末を見据え、少しでも人手を確保しようと、スタッフが地元の学生サークルなどに電話で参加を呼びかけている。

毎日100件以上の派遣依頼がある熊本市災害ボランティアセンターでは10日朝、ボランティアの受け付けに来た人にスタッフが「今日は2カ所行ってもらうかもしれません」と説明した。大型連休中は連日1千人以上が集まったが、連休明けは200人台まで落ち込む日もあり、担当者は「ここまで減るとは思いも寄らなかった」とため息をつく。

県内の17社会福祉協議会が立ち上げた災害ボランティアセンターの集計によると、ボランティアの参加者は約3600人だった4日以降、減少傾向が続く。土日の7~8日も2千人を切り、10日は約500人。県内の学校や企業が再開したことなども影響しているとみられる。

宇城市災害ボランティアセンターでは活動が追いつかず、これまでに受け付けた約600件の派遣要請のうち約160件は未対応。自宅の片付けの手伝いなどを依頼した被災者から「いつ来てくれるのか」と問い合わせの電話も相次ぐ。同センターはボランティアの募集対象を熊本県内居住者に絞っていたが、10日からは全国に拡大した。

災害時のボランティア活動に詳しい長岡技術科学大学の松田曜子准教授(地域防災)は「自宅の片付けや仮設住宅への引っ越し、被災者の心のケアなど、ボランティアによる息の長い支援が必要だ」と指摘。「宿舎や交通手段を提供し、より多くの人に参加を促す取り組みも求められる」と話している。

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