親がスマホルール決めても…子の半数以上認識せず
保護者が決めた携帯電話やスマートフォン(スマホ)の家庭内ルールは徹底されていない可能性がある――。日本PTA全国協議会が小学5年、中学2年の子供と保護者に聞いた調査で、こんな結果が浮かんだ。保護者の半数以上が携帯やスマホを使ったネット利用の内容に制限を設けていると答えたのに対し、子供は半数以上がルールはないと認識していた。
調査は2015年9~10月に実施。携帯電話やスマホを持つ小5の1343人、中2の1668人、子供に持たせている小5の保護者1197人、中2の保護者1207人が答えた。
LINE(ライン)など交流サイト(SNS)の利用内容のルールは「ある」が小5で26.1%、中2で23.6%、「ない」が小5で59.1%、中2で74.5%と多数を占めた。
一方、保護者にSNSを含むネット全般の利用内容にルールを定めているかを聞くと、「ある」が小5保護者で51.3%、中2保護者で59.8%で、いずれも「ない」を20ポイント前後上回った。
携帯電話やスマホで遊ぶゲーム内容のルールでも「ある」は小5で32.1%、中2で26.6%だったが、小5保護者は52.2%、中2保護者は55.3%と開きがあった。
データを分析した千葉敬愛短大の明石要一学長は「保護者はスマホなどを渡すときに注意しているのだろうが、実際に子供が何に使っているかまで把握していないのではないか。そのため子供は容認されていると思っている。保護者はもっと子供の様子を観察してもらいたい」としている。〔共同〕