弁護士3人に調査依頼 レスリング協会、パワハラ問題で
日本レスリング協会は8日、東京都内で理事会を開き、女子で五輪4連覇を成し遂げた伊調馨選手(ALSOK)が栄和人強化本部長からパワーハラスメントを繰り返し受けたとする告発状が内閣府に出された問題で、伊調選手や栄氏ら関係者に聞き取り調査を行う第三者機関のメンバーに元福岡高検検事長の有田知徳氏ら弁護士3人を選んだ。
栄氏が日本選手団の本部長として参加予定だった17、18日の女子ワールドカップ(高崎アリーナ)を休養することも決まった。日本協会によると、理事でもある同氏は体調を崩し、自宅療養中。
弁護士はほかに政木道夫氏と須藤修氏。協会と利害関係がなく、第三者機関での調査経験も豊富という。協会は聞き取り調査を全面的にまかせ、結果を受けて臨時理事会を開いて対応を協議する。調査結果は公表する予定。
理事会後に記者会見した馳浩副会長は「(関係者が)ストレスのかからない状況で話せるのが望ましい」と述べ、伊調選手が2020年東京五輪を目指す場合は全面的に支援する意向も示した。
問題発覚後初めて公の場に姿を見せた福田富昭会長は会見せず、取材に「(告発内容は)当たっているところが一つもない。今はコメントを差し控える」とだけ語った。〔共同〕