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田中将、優勝届け「喜び分かち合いたい」 東北に思い

米大リーグでプレーしていた田中将大投手は東日本大震災から10年の節目に楽天へ戻った。8年前にチームを初の日本一に導き、被災地の東北に歓喜をもたらしたエースの復帰。その再現を期待する周囲の声に「一試合一試合、一球一球しっかりと投げてチームの勝利のために貢献する。それをやっていくことで皆さんの期待と結果が直結すると思う」と言い切った。

2011年3月11日。兵庫県明石市で行われていたロッテとのオープン戦に登板予定がなかったため、翌日の遠征先の横浜へ向けて新幹線で移動中に地震が起きた。運転が見合わせになるなど交通機関も混乱し、名古屋に泊まることを余儀なくされた。

チームが本拠地の宮城県に戻れたのは1カ月近くたった4月7日だった。「自分の家のこともあったし、チームには家族がいても帰れないという人もいて、気持ち的にはなかなか野球に集中するのは難しい状況だった」と述懐する。

チームは翌8日に手分けして被災地を訪問した。東松島市の避難所に向かう途中で惨状を目の当たりにし「野球を本当にやってていいのかという気持ちはずっとあった」と言う。

葛藤を抱えながら4月29日の本拠地初戦で先発のマウンドに上がった。まだ生活もままならない中、球場には2万613人の観衆が集まった。満員の歓声に包まれると自然に力が入った。「自分にとって印象的な試合の一つというのは間違いない」。138球で投げ抜き、1失点で完投勝利を飾った。

米国に渡ってからもオフには毎年、仙台を訪れ、17年からは自ら発案した小学生らとの交流を続けている。「発信していくことに何か意味があるんじゃないか」と震災を風化させないために今後も新たな復興支援を考えているという。そして何よりも東北に再び優勝を届けたいと思っている。「またみんなで喜びを分かち合いたい」と言葉に力を込めた。〔共同〕

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