元大関・豪栄道が引退会見 「落ちたら引退、決めていた」
大相撲で28日に引退した元大関豪栄道の武隈親方(33)=本名沢井豪太郎、大阪府出身、境川部屋=が29日、東京都墨田区の両国国技館で記者会見を開き「自分の中ではやりきった気持ちがある。今は満足している」と心境を語った。

かど番で臨んだ初場所で5勝10敗と負け越し、史上10位の33場所在位した大関から関脇へ転落することが決まっていた。今後は境川部屋で後進の指導に当たる。
引退を決めたのは負け越しが確定した12日目の夜。「数年前から、大関から落ちたら引退しようと心に決めてやっていた。迷いはなかった。自分のわがままで引退させてもらう」と話した。
元豪栄道は埼玉栄高で高校横綱となり、2005年初場所で初土俵。右四つの攻めを得意とし、14年秋場所から大関を務め、16年秋場所で唯一の優勝を全勝で飾った。この場所と賜杯獲得を決めた14日目の玉鷲戦を一番の思い出に挙げた。師匠の境川親方(元小結両国)は「弱音を吐かない。男のど根性は誰よりも持っていた」と話した。引退相撲は来年1月の初場所後の予定。
大関のまま引退したのは11年名古屋場所の魁皇(現浅香山親方)以来。三賞は殊勲賞が5回、敢闘賞3回、技能賞3回。通算成績は696勝493敗66休だった。〔共同〕