相撲協会、5人に抗体 PCR検査は陰性
日本相撲協会は6日、新型コロナウイルスの感染歴を調べる抗体検査で、力士や親方ら協会員約900人のうち5人に抗体が見つかったと発表した。報道陣の電話取材に応じた芝田山広報部長(元横綱大乃国)は現時点でウイルスの陽性者がいないとの見解を示した。
大相撲7月場所(19日初日・両国国技館)の無観客実施を目指す協会は13日の臨時理事会で開催について正式決定する。
検査は全45部屋の希望者が対象だった。ウイルス感染で5月に亡くなった三段目力士、勝武士さん(本名末武清孝)が所属した高田川部屋を除く、44部屋分のデータを公表。891人のうち5人が抗体を持っていた。うち4人は後のPCR検査で陰性と判明。残る1人も5月以前に感染していたとみられ、現在は治癒しているという。検査中に発熱があった協会員もPCR検査を受け、全員が陰性だった。
八角理事長(元横綱北勝海)は「稽古に専念できる環境が整った。場所後にも抗体検査を実施し、協会員の健康管理、感染防止を徹底する」とコメント。芝田山部長は「陽性者がいない状況を保持して場所に臨む。引き続き、外出自粛や手洗い、うがいを励行し、国技館の衛生対策もしていく」と話した。
高田川部屋では勝武士さんの他に高田川親方(元関脇安芸乃島)や十両白鷹山関らの感染も確認されたが、現在は回復している。〔共同〕