バレー新鍋理沙、引退会見 五輪延期で決断
バレーボール女子で2012年ロンドン五輪銅メダリストのアタッカー新鍋理沙(29)が29日、オンラインで引退記者会見を開き「納得できないプレーでコートに立つことは、自分自身が納得できない。潔く第一線から身を引く決断をした」などと時折涙ぐみ、心境を語った。今後は「バレーの魅力やチームスポーツの素晴らしさを伝えていきたい」と思い描いた。

決め手となったのは、4年ほど前から痛めていた右手の人さし指の状態だった。だましだましやってきたが、今年2月に代表合宿が始まった際には「パスをする時も少し痛くなってしまった」という。
東京五輪が来夏になったことで4月に手術。リハビリに励んだが「1年後に今よりもいい状態でプレーできるのか考え、あまり自信を持ってできると思えなくなってしまった」と説明した。もともと今夏の東京五輪限りでの引退を決めていたことも明かし、延期について「絶望。1年はとても長く感じた」と話した。
日本の28年ぶりの五輪銅メダルとなったロンドン大会を「自分のバレー人生の中ですごく大きな経験だった」と振り返った。
引退は所属先の久光製薬が20日に発表した。〔共同〕