トヨコー、サビ・塗膜除去工事用途で6kWレーザー「CoolLaser G-19」の実用化モデルを発表
発表日:2021年11月12日

業界初!サビ・塗膜除去工事用途で世界最高峰6kWレーザー「CoolLaser G-19」実用化モデル発表

高出力化と酸化被膜の抑制を両立
老朽化した建物や既存インフラ構造物のメンテナンスを行う株式会社トヨコー(本社:静岡県富士市、代表:豊澤一晃、茂見憲治郎)は、高出力レーザーでサビや塗膜などの付着物を除去する装置「CoolLaser(クーレーザー)」の実用化モデル「CoolLaser G-19」(以下「G-19」)を開発しました。これまでレーザーでは厚みのある対象物の除去は困難とされてきましたが、「G-19」は同目的では世界最高峰の6kWの出力を実現する事で100μm程度のサビや300μmを超える塗膜、サビの原因となる目に見えない塩分を高速で除去できる装置です。
また、塗装耐久性への影響が懸念されている除去後の金属表面に形成される酸化被膜(*1)を抑制する事にも成功しました。2021年11月11日(木)には、国立研究開発法人土木研究所にて実演デモを行いました。
※参考画像(1)は添付の関連資料を参照
酸化被膜形成の抑制に成功し、施工スピード効率が約3~4倍アップした新型機「G-19」近年、インフラの老朽化や土木建設業界の人手不足、維持管理・更新費の財政圧迫などの理由からインフラ維持管理に関するコスト削減や効率化に対するニーズが高く、その解決策としてレーザー適用への期待が高まっています。しかしながら、従来のレーザーでは照射処理の速度が遅かったり、厚みのある対象物の除去が困難であったり、照射処理後に酸化被膜が形成されるなど様々な課題があり、現在に至るまで実用化が進まず普及に至っていないのが現状です。
この度完成した「CoolLaser G-19」は、屋外工事を目的としたレーザー装置の出力量としては世界最高峰の6kWで、これまで当社が開発していた従来モデルと比較してレーザー出力が2倍となり、施工スピードが約3~4倍(当社実験レベルでの計測)(*2)アップしました。今までレーザー業界では実用化が難しいと言われていた鉄橋や鉄柱、プラント等の屋外工事において、100μmのサビや300μmを超える塗膜といった分厚い対象物を除去することができる画期的な装置です。
「CoolLaser G-19」は、従来のレーザークリーニング装置に使われる「パルスレーザー」と呼ばれるレーザーを非連続に照射する方法ではなく、「連続波(CW)レーザー」と呼ばれる連続的にレーザー照射する方法を採用し、平均的に高い出力を保つことができます。
また、高出力化に伴い除去後の表面に残る熱影響を抑える事で酸化被膜の形成を抑制する事にも成功しました。
*1 酸化被膜とは、金属表面が空気中の酸素と反応して生じる化合物の「サビ」。鋼材をレーザーなどの高熱で照射した際に金属母材の表面に酸素と結合して一種の膜が生じてしまう。
*2 スピード効率は当社実験レベルでのアップのため、実用レベルでの計測は今後実施します。
※参考画像(2)は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/621576/01_202111121357.PNG
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/621576/02_202111121357.PNG
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/621576/03_202111121357.pdf
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