東北大・東大・大阪大谷大など、母乳中の抗体産生に関するメカニズムを明らかに - 日本経済新聞
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東北大・東大・大阪大谷大など、母乳中の抗体産生に関するメカニズムを明らかに

発表日:2021年09月08日

腸管と乳腺はつながっている!

~腸内微生物が母乳中の抗体産生を促す~

【発表のポイント】

母乳中の抗体産生に関するメカニズムを、以下の通り、明らかにしました。

 ・母乳中の抗体が産生される際には、腸管から乳腺に抗体産生細胞が移動している。

 ・特定の腸内微生物が哺育期の母体の腸管の免疫機能を高めている。

【概要】

母乳中の抗体は、産子の健康に欠かせない重要な免疫物質です。

東北大学農学研究科 食と農免疫国際教育研究センターの野地智法教授、宇佐美克紀博士および、東京大学医科学研究所粘膜免疫学部門の清野宏特任教授、大阪大学微生物病研究所の佐藤慎太郎特任准教授(大阪市立大学大学院医学研究院・ゲノム免疫学・准教授を兼務)、大阪大谷大学薬学部の戸村道夫教授、東北大学東北メディカル・メガバンク機構の菅原準一教授、カリフォルニア大学デービス校のRussell C. Hovey教授らの研究グループは、母乳中の抗体(免疫グロブリン(※1))が作られるメカニズムを明らかにしました。

母乳中の抗体は、形質細胞(リンパ球の一つであるB細胞(※2)より分化した細胞)から分泌され、母子移行されるタンパク質の一つです。今回、母乳中の抗体産生に関わる形質細胞の大半は、乳腺から遠く離れた腸管に由来していることを明らかにしました。さらには、母乳中の抗体が産生される際に腸管の免疫機能が高められるためには、腸管内に生息する特定の腸内微生物(例:B. acidifaciens、P. buccalis)の存在が重要であることを突き止めました。

本研究を通して、ヒトや動物といった哺乳動物の母乳を介した免疫機能(母乳中の抗体産生)を強化するための着眼点が見出されました。今後、哺育期の母体を対象としたプロバイオティクス開発などへの応用が期待されます。

本研究成果は、2021年9月7日午前11時(米国東部時間)に米国Cell Press社が発行する科学誌Cell Reportsに掲載されました。

*以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach/617450/01_202109081140.pdf

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