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東北大・東大・千葉工大、日本最東端の南鳥島の形成史を解明

発表日:2021年01月08日

日本の最東端・南鳥島の形成史が判明

1億年以上前にできた火山島が約4000万年前に再活動していた

【発表のポイント】

-南鳥島の形成史が初めて明らかになった

-1億数千万年前に形成した火山島が4000万年前に再活動していた

-周囲の海山群は1億数千万年前に活動したが島にはなっていない

-南鳥島が今も島である理由は4000万年前の火山活動にあるかもしれない

-同海域西部の小笠原海台や上田海嶺にも再活動(約5500万年前)が判明

【概要】

日本最東端の南鳥島は、国内で唯一太平洋プレート上にある島です。周囲の西太平洋には、1億数千万年前に火山活動によってできた古い海山が多く存在するため、南鳥島の形成過程も同じと考えられていました。しかし島は珊瑚礁やそれを起源とする石灰岩に覆われ、その土台となった玄武岩が採取されていなかったため、南鳥島の地質や形成史は不明でした。

東北大学東北アジア研究センターの平野直人准教授、東京大学大学院総合文化研究科の角野浩史准教授、海上保安庁海洋情報部の森下泰成大洋調査課長、千葉工業大学次世代海洋資源研究センターの町田嗣樹上席研究員、東京大学大学院工学系研究科エネルギー・資源フロンティアセンターの安川和孝講師、加藤泰浩教授らの研究グループは、南鳥島の形成史を初めて明らかにしました。

調査は、有人潜水調査船「しんかい 6500」によって、島の北西側海底斜面で行われ、島の土台となる玄武岩が初めて採取されました。南鳥島は、周囲の多くの海山同様、1億数千万年前には存在していたことが分かっています。しかし採取された玄武岩の年代測定値は約4000万年前でした。また、同海域西部の小笠原海台や上田海嶺上でも再活動(約5500万年前)が確認されました。

周辺海域にある海山の多くは、1億数千万年前には火山島でしたが、海水準上昇や削剥、プレートの冷却による沈降のために既に海水面下に水没しています。現在南鳥島の山体が唯一の島である原因は、4000万年前の再活動にあるのかもしれません。

この研究成果は、2021年1月3日に学術誌「Island Arc」に掲載されました。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach/602850/01_202101081230.pdf

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