矢野経済研究所、国内アウトドア関連市場の調査結果を発表
発表日:2020年12月02日

アウトドア市場に関する調査を実施(2020年)
成長する国内アウトドア市場、2019年は前年比3.2%増の5,169億円
~ライトアウトドア、ライフスタイル分野の伸びが2019年の市場を牽引、コロナ禍でもキャンプを中心としたアウトドアへの注目が高まる~
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内アウトドア関連市場を調査し、アウトドアのスタイル分野別、業態分野別の動向、参入企業動向を明らかにした。
※グラフ資料は添付の関連資料を参照
1.市場概況
2019年の国内アウトドア市場規模は、販売金額ベースで前年比103.2%の5,169億4,000万円と推計した。スタイル分野別ではライトアウトドア分野が市場全体の55.3%を、業種別ではアウトドア用品市場が81.3%を占める。
アウトドア市場ではキャンプ需要が広がりをみせ、若年層からシニア層に至るまで幅広い層でキャンプの人気が続いている。平日や冬季など閑散期にひとりでキャンプに出掛ける「ソロキャンパー」も増加しており、多様な楽しみ方ができる「古くて新しいレジャー」として再認識されている。
アウトドアブランドのウエアやシューズを普段使いするライフスタイル分野では、有力アウトドアブランドが街歩きや旅行、通勤・通学でも一般消費者に受け入れられており、引き続き好調が続いている。
また、2020年3月以降、新型コロナウイルス感染拡大が懸念される中で、比較的安全なレジャーとしてキャンプに注目が集まっている。「野外」「家族」「一人」など、行動する際にリスクが低いとされるキーワードがすべて入っている数少ないレジャーであり、コロナ禍においても堅調な伸びを示している。
2.注目トピック
■ブームが続くキャンプ市場
アウトドア市場の中で最も注目されるのはキャンプ場施設市場である。3年ほど前から「キャンプブーム」と言われるほどの人気が高まりつつあり、市場は活況となっている。従来の「何もない環境で、自然を楽しむ」といったイメージとは異なり、周りにはシャワーや水洗トイレが完備され、キャンプサイトでは電源が使用でき、スマートフォンの電波も届く利便性の高いキャンプ場が増えている状況にある。
また、キャンプ用品も、テントでさえ数分で設営が完了するような手軽なものが登場する一方で、屋外でかまど料理や燻製を楽しむための凝った調理器具など、キャンプが不慣れなエントリー層向けの商品からこだわりのあるシリアス層向けの商品まで、多種多様なアイテムがラインナップされるようになっている。
キャンプは基本的にファミリー層を中心に楽しまれるレジャーであるが、最近ではそれに加えて一人でキャンプを楽しむ「ソロキャンプ」にも注目が集まっている。持ち運びや設営が容易な小型で軽量の焚き火台がメーカー各社から発売されているほか、YouTubeなどの動画配信サイトやテレビではソロキャンプの楽しみ方を提案する番組が配信・放送されるようになっている。一人であれば誰かと予定を合わせる必要もないため、空いている平日にキャンプを楽しむ人が増加しており、キャンプ場の課題であった「平日稼働率」は改善に向かっている。
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
グラフ資料
https://release.nikkei.co.jp/attach/601066/01_202012021125.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/601066/02_202012021125.pdf
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