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東大、血中代謝産物を介した組織修復の遠隔制御について発表

発表日:2020年11月7日

血中代謝産物を介した組織修復の遠隔制御

~トリプトファン-キヌレニン代謝による治癒力のリモートコントロール~

1.発表者:

樫尾 宗志朗(東京大学大学院薬学系研究科 助教)

三浦 正幸(東京大学大学院薬学系研究科 教授)

2.発表のポイント:

◆組織修復において、傷ついていない離れた組織からのシグナルが修復能力を左右することをショウジョウバエを用いて明らかにしました。

◆傷害部位と離れた器官である脂肪体のトリプトファン-キヌレニン代謝が傷害によって変化し、血中の下流代謝産物であるキヌレン酸が修復に寄与することを明らかにしました。

◆脂肪体内で代謝されるS-アデノシルメチオニン産生を阻害すると、トリプトファン-キヌレニン代謝の阻害と同様に血中のキヌレン酸量が減少することから、修復期における代謝経路同士のつながりも明らかになりました。

3.発表概要:

組織修復は生体が損傷した際の重要な防御応答の一つであり、個体の生存に不可欠なメカニズムです。多細胞生物は多様な臓器連関(組織間相互作用、組織同士のやり取り)によってその健常性が維持されていますが、組織修復の過程においても他の組織からのサポートが重要である可能性が示唆されてきました。しかしながら、組織修復を支える体内環境因子の分子実体や、その普遍性についての理解は依然として立ち遅れています。本研究では、遺伝学的な解析手法に優れたショウジョウバエ幼虫を組織修復のモデルとし、代謝産物測定技術を駆使することで組織修復を支える体内環境制御メカニズムの解明に取り組みました。

東京大学 大学院薬学系研究科の樫尾 宗志朗 助教と三浦 正幸 教授はショウジョウバエ幼虫の上皮組織(成虫原基、注1)の修復過程において、脂肪体(注2)におけるトリプトファン(アミノ酸の一種)の代謝が成虫原基の修復に重要であることを発見しました。脂肪体でのみトリプトファン-キヌレニン(注3)代謝経路を人為的に抑制することで、遠隔的に組織修復が阻害されること、さらに体液中のキヌレン酸量を回復させることで修復能力の回復も見られました。

トリプトファン-キヌレニン代謝経路はショウジョウバエからヒトまで共通していることから、本研究成果によって明らかになった遠隔組織による組織修復制御機構の、健康増進・医療への応用が期待されます。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0542676_01.pdf

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