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清水建設、日本建築センターと共同でBIMモデルの法適合をコンピュータ上で審査する建築確認の新システムを確立

発表日:2020年3月25日

2次元の図面に替え、実際のBIMモデルで法適合を審査

~法適合判定プログラムを活用し、確認業務を効率化~

清水建設(株)<社長 井上和幸>と指定確認検査機関である日本建築センター<理事長 橋本公博>は共同でこのほど、将来のBIMモデルによる建築確認申請・自動審査を先取りし、設計者が申請図書として提出するBIMモデルの法適合を審査者がコンピュータ上で審査する新たな建築確認システム(新システム)を確立しました。

最近、BIMを使って確認申請図書を作成する事例が増えていますが、実際の法適合の審査にはBIMモデルのデータは活用されず、出力された二次元の図面により行われているのが実情です。清水建設(株)はこうした状況や国土交通省が主催する建築BIM推進会議の動向を踏まえ、日本建築センターに2次元の図面に替えBIMモデル自体を審査する新たな建築確認システムの確立に向けた協議を申し入れ、昨年6月から両者による協議・検討を重ね、新システムを確立しました。

新システムの核となるツールは、BIMモデルを構築するためのファミリ(パーツ=部材の形状情報と属性情報)とBIMモデルの法適合自動判定プログラム(VPL(*))です。いずれも、清水建設(株)が日本建築センターとの協議・検討結果を踏まえて開発・整備したものです。

ファミリについては、清水建設(株)がBIM専用ソフトのAutodesk(R)製Revit(R)をベースに構築中の「Shimz One BIM(設計施工連携BIM)」のファミリをベースとします。今回、その属性情報に建築確認に必要な意匠、構造、設備のすべての法関連情報を新たに付加しました。一方の法適合判定プログラムは、ファミリの属性情報から法適合を判定し結果を3Dでビジュアル表示します。特徴は、設計者も審査者も手軽に操作できること、VPLによりプログラムの内容を見える化し、使用者がその妥当性を容易に確認・検証できることです。両者は設計者と審査者のそれぞれの立場で、想定案件に適用してツールの動作確認を行い、その有効性を検証済みです。

新システムによる手続きは、最初に事前申請として、設計者がBIMモデルをクラウド上にアップし審査者と共有。審査者は設計者が作成したファミリと法適合判定プログラムの信頼性を確認・承認したうえで、当該プログラムを確認支援ツールとして活用しBIMモデルの法適合を審査します。続く本申請では、BIMモデルと本申請の申請図書の整合を担保するため、審査者はBIMモデルから確認申請図書を出力し、設計者の押印を経て申請を受け付け、確認済証を交付します。新システムが定着し、確認検査機関でBIM利用が進めば、確認期間を従来の1/2程度に短縮できる見込みです。

建築生産(BIM)研究の第一人者である国立研究開発法人建築研究所の武藤正樹上席研究員は、新システムについて「本開発は『IFC(*2)モデルの自動審査』に向けた開発で、的を射た流れである。一般化を目指したいが、その過程としてクローズドな環境(BIMソフトや個社データーベースに依拠する体制)として現実解を見せることは非常に重要である」と評価しています。

両者は今後、清水建設(株)が申請、日本建築センターが確認を行う案件に、新システムを展開するとともに、全国の主要な確認検査機関に対してその採用を提案していく考えです。

以上

≪参考≫

■建築確認申請

建築物をある地域で建築しようとする場合、建築主は申請図書により建築確認を受け、確認済証の交付を受ける必要がある。この一連の手続きを建築確認申請と呼ぶ。

■指定確認検査機関

建築確認審査や検査を行う機関として、国土交通大臣や都道府県知事から指定された民間の機関。1999年5月の改正建築基準法の施行を経て、建築確認が民間開放された。

■BIM(Building Information Modeling)

コンピュータ上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに、コストや仕上げ、管理情報などの属性データを追加したもの。建築の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程でこれらの情報を活用することで、業務が効率化する。

■ファミリ

建築部材の属性情報。居室(非居室、地階)、区画(防火、防煙)、材料(不燃、準不燃)、廊下(幅員)、窓(採光、換気、排煙)等、約300項目の法関連情報を入力できるように整備。

■法適合自動判定プログラム

自社開発プログラムと市販のアドインソフトで構成される。

自社開発プログラムは、平均地盤面高さ算定、延焼線の範囲自動生成と外部開口部性能チェック、採光・換気・排煙チェック、防火区画開口部性能チェック、床積載荷重図自動作図、防火区画貫通部防火ダンパー設置チェックなどがあり、今後、順次整備していきます。市販のアドインソフトは、高さ制限解析ソフトADS-BT(生活産業研究所)や構造一貫計算ソフトとRevitが双方向連動するBUS-6+RevitOP.(構造システム)。

■VPL*(Visual Programing Language)

プログラムをテキストで記述するのではなく、視覚的なオブジェクトでプログラミングするプログラミング言語を意味する。グラフィカルプログラミング言語とも言う。なお、アドインソフトとは、特定のアプリケーション用の追加機能モジュールで、初期導入時にはインストールされておらず、後で追加インストールされ、拡張機能を提供するソフトウェアを意味する。法適合自動判定プログラムはVPLであるRevitのアドインソフトDynamoで作成している。

■IFC*2(Industry Foundation Classes)

中立でオープンなCADデータモデルの仕様。

■法適合判定プログラムを活用したBIMモデルの確認申請の概要

◇添付の関連資料を参照

※ ニュースリリースに記載している情報は、発表日現在のものです。ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がございますので、あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、お問い合わせください。

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

法適合判定プログラムを活用したBIMモデルの確認申請の概要

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0531665_01.jpg

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