東北大など、ガンマ線バーストの電波偏光を初検出
発表日:2019年11月8日
ガンマ線バーストの電波偏光を初検出
【発表のポイント】
●アルマ望遠鏡により、はじめてガンマ線バースト(宇宙最大の爆発現象)の電波残光の偏光の測定に成功
●結果は、ガンマ線バーストの総エネルギーをさらに大きく考える必要があることを示唆
●今回確立された観測・解析の手法により、電磁波、重力波、粒子線など複数の観測を協調させる天文学の進展に貢献
【概要】
台湾・中央大学の浦田裕次氏、東北大学の當真賢二氏、国立天文台の永井洋氏、高橋智子氏らを中心とした国際研究チームは、アルマ望遠鏡を使ってはじめてガンマ線バーストの電波残光の偏光の測定に成功しました。予想よりもはるかに微弱な偏光の検出は、初期宇宙でも発生する宇宙最大の爆発現象であるガンマ線バースト(注1)の総エネルギーをさらに大きくする必要があることを示唆しています。今回、研究チームは、複数の電波望遠鏡を有機的に連携させることで、はじめて電波残光(注2)での偏光の検出に成功し、観測・解析の手法も確立しています。さまざまな種類のガンマ線バーストや類似の突発天体に同じ手法を適用させることで、マルチメッセンジャー天文学(注3)の進展も期待されます。
この観測成果は、Urata, Toma et al. "First Detection of Radio Linear Polarization in a Gamma-Ray Burst Afterglow"として、2019年10月20日発行の天文学専門誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ」に掲載されました。
※以下は添付リリースを参照
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添付リリース
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