プレスリリース

東京農工大、膀胱がん罹患犬の尿から膀胱がん組織の再現に成功

2019/7/24 10:30
保存
共有
印刷
その他

発表日:2019年7月24日

膀胱がん罹患犬の尿から膀胱がん組織の再現に成功

~オーダーメイド獣医療の実現に向けた第一歩~

国立大学法人東京農工大学大学院農学研究院動物生命科学部門の臼井達哉特任講師らは、膀胱がん罹患犬の尿に含まれる微量ながん幹細胞から生体内の膀胱がん組織を培養ディッシュ上で再現する新たな実験モデルを確立しました。本成果は、イヌの膀胱がんの最適治療薬の選択や、早期診断マーカーの開発に加えて、ヒトの浸潤性膀胱がんの新規治療薬開発や病態メカニズムの解明につながることが期待されます。

○本研究成果は、「Cancer Science(7月23日付)」に掲載されました。

○論文名:Establishment of a novel experimental model for muscle‐invasive bladder cancer by using dog bladder cancer organoid culture

○URL:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/cas.14118

■現状:

近年、ペットフードの改善や獣医療の発展によってイヌをはじめとするペットの寿命が延びています。その結果、高齢化が進み、がんに罹患するイヌも増加しています。そのなかでも膀胱がんは、悪性度が非常に高く、発症率が増加し続けています。イヌの膀胱がん治療には、外科手術、非ステロイド性の抗炎症剤および化学療法が用いられていますが、ほとんどの罹患犬は治療の甲斐なく早期に死亡するため、新規治療法の確立や診断マーカーの探索が課題となっています。また、イヌの膀胱がんはヒトの浸潤性膀胱がんの病態に類似することから、自然発症浸潤性膀胱がんの実験モデルとして期待されていますが、利用可能な細胞株が少ないためにほとんど活用されていません。

最近、がん組織を用いた三次元培養(オルガノイド培養)法(注1)がオーダーメイド医療にとって有用なツールとなることが期待されています。この方法で作製される「がんオルガノイド」は、生体内の組織やその特性をより忠実に再現していると考えられているためです。一方、イヌの膀胱がんは診断時に末期的な症状を示すことが多く、手術やバイオプシー(生体組織診断)による組織の採取が困難なことから、既存のオルガノイド培養法の実施は不可能でした。

■研究体制:

本研究は共同研究として東京農工大学(モハメド・エルバダウィー研究員、佐々木一昭准教授、金田正弘准教授、打出毅特任教授、福島隆治教授、渋谷淳教授、吉田敏則准教授、水谷哲也教授、大松勉准教授)、岐阜大学(森崇教授)、山口大学(恒富亮一講師、硲彰一教授)、東京大学(中川貴之准教授)、大阪府立大学(野口俊助准教授)、北里大学(岩井聡美准教授、山脇英之教授)、およびイスクラ産業(篠原祐太氏)らの協力の下に実施されました。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0515121_02.pdf

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ速報トップ



[PR]