2019年7月17日(水)

プレスリリース

東大、ペロブスカイト太陽電池ミニモジュールで20.7%の変換効率を達成

2019/7/4 14:35
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発表日:2019年7月4日

ペロブスカイト太陽電池ミニモジュールで20.7%の変換効率を達成

1.発表者:

別所 毅隆(東京大学先端科学技術研究センター 特任講師)

多田 圭志(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 学術支援職員)

瀬川 浩司(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 教授/東京大学先端科学技術研究センター 兼務)

2.発表のポイント:

◆高性能低コスト太陽電池として、世界的な研究開発競争が進められているペロブスカイト太陽電池(注1)で、カリウムドープペロブスカイトを用いることで小面積の単セル(0.187cm2)で22.3%、三直列のミニモジュール(2.76cm2)で20.7%の変換効率を達成した。

◆これまで、さまざまな組成のペロブスカイトを用いた小面積のペロブスカイト太陽電池の単セル(0.1cm2以下の面積)で20%を超える変換効率を示すペロブスカイト太陽電池は多数報告されていたが、大きな面積の直列モジュールで20%を超える変換効率を示すものは世界的にも全く報告されておらず、本研究で達成した変換効率は、現時点で世界最高効率である。

◆高性能低コスト太陽電池として、世界的な研究開発競争が進められているペロブスカイト太陽電池の実用化に道を開く成果である。

3.発表概要:

東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻の瀬川浩司教授らは、高性能低コスト太陽電池として、世界的な研究開発競争が進められているペロブスカイト太陽電池で、20%を超える高い変換効率のペロブスカイト太陽電池ミニモジュールの作製に成功した。

従来はペロブスカイト太陽電池の直列モジュールでは高い変換効率のものでも18%台に止まっており、その高効率化が大きな課題であった。その原因は、大面積化によってペロブスカイト太陽電池の部分ごとの性能のバラつきが無視できなくなり、低い性能の部分に引きずられて全体の性能が落ちるからである。本研究では、I-Vヒステリシスが極めて小さく均一な性能を示すカリウムドープペロブスカイト太陽電池(発表者らのオリジナル研究)の性能向上と大面積化で、標記の成果を得たものである。

今後は、この技術を瀬川教授がリーダーを務めるNEDOプロジェクトの参画企業に移転し、実用化を進める予定である。この研究をベースにしてペロブスカイト太陽電池の実用化が行われれば、太陽光発電の低コスト化に直結するものであり、わが国のFIT終了後を見据えた再生可能エネルギーの導入拡大に大きく貢献するものである。

4.発表内容:

有機金属ハライドペロブスカイト太陽電池(PSC)は、作製プロセスの容易さと結晶シリコン太陽電池にせまる光エネルギー変換効率から、近年世界的に活発な研究開発が行われている。

しかしながら、高い変換効率を示すPSCでも、しばしばI-Vヒステリシスや部分ごとの性能の不均一性が問題となってきた。われわれは、カリウム(K)をドープした有機金属ハライドペロブスカイトを用いたPSCで、I-Vヒステリシスが大幅に低減できることを明らかにしてきたが、本研究では、ペロブスカイトの製膜条件の最適化で、I-Vヒステリシスが殆どない単セル(0.187cm2)のPCEの向上(22.3%)に成功した。また、20%を超える変換効率(20.7%)を示すミニモジュール(下図参照、3直列、アクティブエリア2.76cm2)の作製に成功した。

※参考画像は添付の関連資料を参照

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

参考画像

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0513687_01.JPG

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0513687_02.pdf

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