プレスリリース

東工大とJSTなど、環境振動発電素子の広帯域化に成功

2019/6/26 14:40
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発表日:2019年6月26日

環境振動発電素子の広帯域化に成功

~エネルギーハーベスティングへの応用に期待~

■ポイント

○環境振動発電素子の広帯域化に向けた低閾値整流昇圧回路を設計。

○MEMSと集積回路による実システムを開発して広帯域化に成功。

○振動発電素子の利用環境拡大に貢献。

東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所の山根 大輔 助教(兼 科学技術振興機構 さきがけ研究者)、東京大学 生産技術研究所の年吉 洋 教授と遠山 幸也 大学院生らは、環境振動発電素子注1)の広帯域化に向けた低閾(しきい)値整流昇圧回路注2)を設計し、MEMS注3)と集積回路によるシステムを開発して素子の広帯域化に成功した。環境振動発電素子の利用環境拡大に貢献するとともに、無線IoT注4)センサー端末などへ向けたエネルギーハーベスティング(環境発電)技術の性能向上につながると期待される。

本研究では、あらゆる環境振動発電素子の広帯域化に向け、環境振動周波数でも動作可能な低閾値整流昇圧回路を設計、その回路を利用した電気機械システムを提案した。さらにMEMSと集積回路の技術を用いてシステムを開発、広帯域化を実証した。従来の広帯域化手法は、特殊な機械構造やその調整回路が必要だったため、素子サイズ増大や素子ごとの専用回路が必要だった。

研究成果はドイツのベルリンで開催される国際会議「Transducers 2019 - The 20th International Conference on Solid-State Sensors, Actuators and Microsystems(トランスデューサー2019 第20回固体センサー・アクチュエーター・マイクロシステム国際会議)」で2019年6月26日(現地時間)に発表される。

本成果は、以下の事業・研究領域・研究課題によって得られた。

科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業

・研究領域:

 「微小エネルギーを利用した革新的な環境発電技術の創出(CREST・さきがけ複合領域)」(研究総括:谷口 研二 大阪大学 名誉教授、副研究総括:秋永 広幸 産業技術総合研究所 ナノエレクトロニクス研究部門 総括研究主幹)

(1)個人型研究(さきがけ)

・研究課題名:「多層エレクトレット集積型CMOS-MEMS振動発電素子の創製」

・研究代表:者山根 大輔(東京工業大学 助教)

・研究期間:平成29年10月~令和3年3月

(2)チーム型研究(CREST)

・研究課題名:「エレクトレットMEMS振動・トライボ発電」

・研究代表者:年吉 洋(東京大学 生産技術研究所 教授)

・研究期間:平成27年12月~平成31年3月

JSTはこの領域で、さまざまな環境に存在する熱、光、振動、電波、生体など未利用で微小なエネルギーを、センサーや情報処理デバイスなどでの利用を目的としたμW~mW程度の電気エネルギーに変換(環境発電)する革新的な基盤技術の創出を目指している。

上記研究課題(1)では、エレクトレット実装技術とCMOS-MEMS技術を融合し、環境振動エネルギーをmW級の電気エネルギーに変換する小型振動発電デバイスの実現を目指し、開発を行っている。

上記研究課題(2)では、次世代の無線センサーノードに必要な10mW級の自立電源を実現するために、MEMS技術とイオン材料技術を駆使して、環境振動から未利用エネルギーを回収し発電する振動発電素子の研究に取り組んでいる。

<背景>

次世代のIoT電源として、エネルギーハーベスティングの研究・開発が盛んに行われている。特に振動型の環境発電素子は、電池フリー、夜間・暗所でも発電可能であるため、低電力無線IoT端末向けの発電素子として注目されている。

環境振動発電素子は入力振動の周波数が素子の共振周波数(注5)から外れた際に出力が急減することが主な技術課題としてあげられている。従来技術では、発電可能な入力振動の広帯域化のため、特殊な機械構造やその機械構造を調整するための専用回路を用いており、素子サイズの大型化や素子ごとの回路調整が必要だった。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0512955_01.pdf

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