2019年6月26日(水)

プレスリリース

理研、光を使って霊長類の脳の神経回路をトレースする方法を開発

2019/5/22 12:05
保存
共有
印刷
その他

発表日:2019年5月22日

光を使って神経回路をトレースする

-霊長類の脳機能メカニズムの解明に向けて-

理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター脳統合機能研究チームの中道友研究員、谷藤学チームリーダーらの共同研究チーム(※)は、光を使って霊長類の脳の神経回路をトレースする方法「opto-OISI」を開発しました。

本研究成果により、脳のどことどこがつながっているか、つまり脳の情報処理の流れを可視化できるため、これまで難しかった霊長類の脳機能が形作られるメカニズムの解明につながり、また、脳疾患においては、神経回路を踏まえた上での診断や治療が可能になるため、医学への貢献も期待できます。

今回、共同研究チームは、霊長類の脳の神経回路での情報処理の流れを動物が生きた状態のまま高い空間分解能[1]でトレースする方法「opto-OISI」を開発し、視覚野[2]の左右半球間の神経回路を可視化することに成功しました。opto-OISIは、光遺伝学的手法[3]と光内因性信号イメージング(OISI)[4]という手法を併用することにより、0.5mm以下の空間分解能で再現性良く神経回路をマップでき、また可視化できる神経回路の数においても制限がありません。このため、近接する複数の細胞の回路をトレースすることで、これまでの解剖学研究では見つけられなかった詳細な神経回路を、動物が生きた状態のままマップすることに成功しました。

本研究は、英国の科学雑誌『Scientific Reports』オンライン版(4月23日付け:日本時間4月23日)に掲載されました。

※共同研究チーム

・理化学研究所 脳神経科学研究センター 脳統合機能研究チーム

 研究員 中道 友(なかみち ゆう)

 研究員 佐藤 多加之(さとう たかゆき)

 大学院生リサーチ・アソシエイト(研究当時)大久保 甲斐(おおくぼ かい)

 チームリーダー 谷藤 学(たにふじ まなぶ)

・福島県立医科大学 神経解剖・発生学講座

 助教 橋本 光広(はしもと みつひろ)

※研究支援

 本研究は、日本学術振興会(JSPS)科学研究費助成事業 若手研究(B)「TEO-TE野における神経結合の光イメージングと応答特性変換機構の解明(研究代表者:中道友)」、同基盤研究(C)「TE野の神経細胞が表現する図形特徴と受容野の形成メカニズムの解明(研究代表者:中道友)」、同新学術領域研究(研究領域提案型)「スパースモデリングの深化と高次元データ駆動科学の創成(領域代表者:岡田真人)」の研究課題「スパースモデリングから脳における視覚物体像の時空間表現に挑む(研究代表者:谷藤学)」および最先端研究開発支援プログラム(FIRSTプログラム)「心を生み出す神経基盤の遺伝学的解析の戦略的展開(中心研究者:岡野栄之)」の研究課題「Optogenetics-光イメージング法による領野間の機能的マッピング法の開発(代表:谷藤学)」による支援を受けて行われました。

*以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0510144_01.pdf

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ速報トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報