2019年6月25日(火)

プレスリリース

東北大など、高分子レーザー加工の三次元動的可視化に成功

2019/5/22 18:05
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発表日:2019年5月22日

レーザー照射下の高分子材料を X 線位相で観察

高分子レーザー加工の三次元動的可視化に成功

【発表のポイント】

・レーザー加工は広く普及している技術ですが、被加工材料の内部でどのような構造的変化が起こっているか、十分に理解されているとは言えません。

・軽元素からなる材料(高分子材料など)に有効とされる X 線位相 CT を高度化し、高分子材料をレーザー加工する際の動的変化(融解、発泡、亀裂生成、灰化など)を三次元的に可視化することに成功しました。

・加工のミクロプロセス、加工スピード、あるいは、加工点周辺へのダメージの進展などについて、視覚的かつ定量的な情報をもたらし、当該分野の技術向上に大いに貢献するものと期待されます。

【概要】

東北大学多元物質科学研究所の百生敦教授(高輝度光科学研究センター客員主席研究員)らのグループは、科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業 ERATO の一環として、高分子レーザー加工の様子を三次元的かつ動的に可視化する技術を開発しました。

これは、高分子材料などの軽元素からなる物質に優れた感度を持つ X 線 CT(X線位相 CT という)に基づくものであり、大型放射光施設 SPring-8(注1)を用いることにより、さらに高速三次元撮影を可能とするものです。シンクロトロン放射光による試料への照射ダメージが危惧されましたが、X 線位相 CT に適したフィルターを施すことで問題を回避し、この開発を成功させました。

一方、非接触で高精度な加工を可能とするレーザー加工が広く普及していますが、その加工性能は、加工表面を見ることによって判断されます。しかし、表面からは見えない材料の中のミクロなスケールにおいてどのような変化が起こっているか、十分に理解されているとは言えません。このような情報を獲得できれば、より高度な加工制御が可能となってくるものと期待されます。

そこで、今回開発した動的 X 線位相 CT を高分子材料のレーザー加工モデルに適用し、動的変化(融解、発泡、亀裂生成、灰化など)を三次元的に可視化することに成功しました。レーザービームのサイズを大きく超える範囲で融解や発泡が進展していく様子が定量的に捉えられました。レーザー加工に関するこれまでにない知見を獲得するツールとして大いに期待されます。

本成果は、2019 年 5 月 22 日午前 10 時(英国時間)に「Scientific Reports」にてオンライン出版されます。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0510047_01.pdf

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