2019年7月21日(日)

プレスリリース

東大、ヒトパピローマウイルス(HPV)関連中咽頭がんのゲノム・エピゲノム異常の全体像を解明

2019/5/17 14:51
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発表日:2019年5月17日

ヒトパピローマウイルス(HPV)関連中咽頭がんのゲノム・エピゲノム異常の全体像を解明

1.発表者:

・安藤 瑞生(東京大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 講師)

・齊藤 祐毅(東京大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教)

・山岨 達也(東京大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 教授)

2.発表のポイント:

◆ヒトパピローマウイルス(HPV)が引き起こす中咽頭がんにおいて、エピゲノム変化の標的が遺伝子の転写開始点にあることを明らかにしました。

◆HPV 関連中咽頭がんに高DNA メチル化腫瘍の一群が存在することを見出し、分子生物学的特性を明らかにしました。

◆この研究成果は、HPV 関連がんにおいて、子宮頸がんよりも近年増加している中咽頭がんの制圧が急務である現在、病態解明と治療の最適化に役立つものと期待されます。

3.発表概要:

ヒトパピローマウイルス(HPV、注1)によって引き起こされる中咽頭がん(HPV 関連中咽頭がん)は、同じウイルスを原因とする子宮頸がんよりも患者数の増加が著しい悪性腫瘍であり、比較的若年者に生じることから、その克服が大きな課題となっています。HPV と関連がない中咽頭がんと比べてがん関連遺伝子変異などゲノム(注2)の異常が少ない一方、DNA メチル化などのエピゲノム(注3)の異常が多いことが知られていますが、その全体像は明らかになっていません。

東京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科の安藤瑞生講師らは、米国カリフォルニア大学のJoseph Califano 教授らと共同で、次世代シーケンサー(注4)を用いてHPV 関連中咽頭がんのゲノムにみられる遺伝子異常、エピゲノム異常の全体像を解明しました。そして、エピゲノム異常の標的が遺伝子転写開始点にあることを世界で初めて明らかにしました。また、HPV 関連中咽頭がんの患者さんの中に、DNA メチル化が高度に生じている(高DNA メチル化腫瘍)症例を見出し、この一群に特徴的な発がん経路の活性化があることも解明しました。

この成果は、HPV 関連中咽頭がんの病態解明に貢献し、治療の最適化の実現に役立つものと期待されます。本研究は、文部科学省科学研究費(国際共同研究加速基金)の支援を受けて行われ、日本時間5 月16 日に英国科学誌Nature Communications(オンライン版)にて発表されました。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0509821_01.pdf

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