プレスリリース

東大、窒素ガスと水からのアンモニア合成に成功

2019/4/25 2:05
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発表日:2019年4月25日

「世界で初めて窒素ガスと水からのアンモニア合成に成功 ~常温常圧で世界最高の触媒活性、持続可能な社会へ~」

●発表者

芦田 裕也(東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 博士課程2年生)

荒芝 和也(東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 特任主任研究員)

中島 一成(東京大学大学院工学系研究科エネルギー・資源フロンティアセンター 准教授)

西林 仁昭(東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 教授)

●発表のポイント:

◆常温・常圧の温和な反応条件下で窒素ガスと豊富で安価、安全な水からアンモニアを合成する反応の開発に世界で初めて成功した。

◆モリブデン触媒を用いて、非常に高い活性及び速度でアンモニア合成反応が進行することを発見した。

◆本研究成果は、持続可能な社会を構築する上で重要な、省エネルギーで二酸化炭素の排出量が少ない次世代型アンモニア合成反応開発の指針となることが期待される。

●発表概要:

窒素は生体分子、薬、化学工業製品などさまざまな化合物に含まれる重要な元素の一つである。大気中に存在する窒素ガスは極めて反応性が乏しく、直接これらの化合物の窒素源として利用することができない。そのため窒素ガスを窒素源として利用するためには、まずアンモニア(注1)など利用が容易な含窒素分子に変換する必要がある。

現在、アンモニアはハーバー・ボッシュ法(注2)と呼ばれる手法により、窒素ガスと水素ガスから工業的に合成されている。しかし、高温・高圧の過酷な反応条件に加え、原料となる水素ガスが石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料由来であり、水素ガスの製造には多大なエネルギーを消費することから、持続可能な社会を構築する上で大きな障害となっている。そのため、水素ガスに代えて水などの豊富に存在する水素源を用いて、温和な反応条件下でアンモニアを合成する次世代型のアンモニア合成方法の開発が望まれている。

今回、東京大学大学院工学系研究科の西林仁昭教授らの研究グループは、常温・常圧の温和な反応条件下で窒素ガスと水からアンモニアを合成する世界初の反応の開発に成功した(図1)。本反応は、モリブデン触媒(図2)を用い、窒素ガスおよびプロトン(H+)源として水、還元剤としてヨウ化サマリウム(注3)を用いることで、常温・常圧の反応条件下で世界最高の触媒活性を達成した。本研究成果は現行のハーバー・ボッシュ法を将来代替する次世代型のアンモニア合成反応開発の指針になる重要な知見である。

本研究成果は、2019年4月24日の「Nature(ネイチャー)」(オンライン速報版)で公開される予定である。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0507794_01.pdf

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