2019年4月26日(金)

プレスリリース

宇都宮大と鳥取大など、干ばつに強く水を節約して育つコムギの開発に成功

2019/2/12 18:00
保存
共有
印刷
その他

発表日:2019年2月9日

干ばつに強く、水を節約して育つコムギの開発に成功

~乾燥地での食糧増産や安定供給に期待~

■ポイント

○耐乾性に関わるタンパク質を高蓄積させたコムギの開発に世界で初めて成功

○開発したコムギは、少ない水で穀物生産を実現する節水型耐乾性の性質を有することが判明

○乾燥地での食糧生産の切り札として期待

近年の気候変動による砂漠などの乾燥地の拡大は、農作物生産性低下の主な要因となっており、世界で増え続ける人口を養うため食糧の生産と確保が懸念されています。そこで、宇都宮大学の岡本 昌憲 助教らの国際共同研究チーム(※)は、耐乾性に関与するアブシジン酸(ABA)(注1)受容体に着目し、そのタンパク質をコムギの植物体内で多く作らせることで、水消費量を抑えながら穀物生産を実現する節水型耐乾性コムギを開発することに成功しました。本研究成果は、降水量が少ないために耕作が困難であった乾燥地や干ばつが多発する地域における食糧生産の切り札になることが期待されます。

本研究は、宇都宮大学 バイオサイエンス教育研究センターの岡本 昌憲 助教、鳥取大学 乾燥地研究センターの妻鹿 良亮 研究員および辻本 壽 教授、農業・食品産業技術総合研究機構 次世代作物開発研究センターの安倍 史高 主任研究員、理化学研究所 環境資源科学研究センターの菊地 淳 チームリーダーおよび金 俊植 基礎科学特別研究員らを中心とする国際共同研究チームによる研究成果として、2019年2月8日(英国時間)に国際学術雑誌「Nature Plants」のオンライン版で公開されます。

本成果は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業 さきがけ「フィールドにおける植物の生命現象の制御に向けた次世代基盤技術の創出(研究総括:岡田 清孝)」における研究課題「化学遺伝学的手法を利用した乾燥ストレス適応型作物設計」(研究者:岡本 昌憲、研究期間:2015年12月~2019年3月)、科学研究費・若手研究(A)「化学遺伝学的手法によるアブシジン酸シグナル伝達機構の解明」(研究者:岡本 昌憲、研究期間:2017年4月~2021年3月)、鳥取大学 乾燥地研究センター 共同研究(研究代表者:岡本 昌憲、研究期間:2017年4月~2018年3月)、東京農業大学 生物資源ゲノム解析センター 共同研究(研究代表者:岡本 昌憲、研究期間:2015年4月~2016年3月)などの支援を受けて行われました。

<研究の背景と経緯>

近年、地球規模で起こる気候変動は、大規模な干ばつの発生、および砂漠などの乾燥地の拡大といった影響をもたらし、農作物生産の主な減産要因となっています。一方、コムギは先進国だけでなく、経済発展に伴ってアフリカなどの発展途上国でも特に需要が増加しています。そのため、将来にわたって世界的な食糧の安定供給を実現するには、乾燥地でも育つ耐乾性に優れたコムギを開発することが急務となっています。

これまで、遺伝子の機能検証が比較的容易なシロイヌナズナなどのモデル植物では、単純に水を欠乏させる実験で植物の耐乾性が研究されてきました。しかし、乾燥地での植物生産を考慮する場合、植物が必要とする水消費量と種子収量の双方を評価する指標で研究する必要があります。そこで、本研究チームはコムギの耐乾性を向上させる技術の創出を試み、その耐乾性を詳細に調べました。

*以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0502462_01.pdf

春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ速報トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報