2019年3月20日(水)

プレスリリース

阪大、全身の臓器を支える血管の防御機構を解明-腫瘍に対する新治療法開発に活用

2019/1/11 17:15
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発表日:2019年1月11日

血管の防御機構を解明

腫瘍に対する新たな治療法の開発につながる研究成果

■研究成果のポイント

・血管内皮細胞(※1)には、炎症性サイトカイン(※2)が引き起こす細胞死から血管を守る「血管の防御機構」が存在することを明らかにした

・この防御機構は、腸内細菌によって生産誘導される炎症性サイトカインから腸と肝臓の血管を守る機構でもあった。

・さらにこの機構は、肺炎や筋炎などの炎症が生じた際に、血管を壊さずに正常に炎症反応を引き起こす仕組みであることを解明した。

・腫瘍の増大には、栄養を届ける血管が必要なので、今回解明した血管の防御機構を阻害して、腫瘍血管を破壊することで、新たながんの治療法の開発につながる可能性がある。

・全身の臓器を支えるこの血管の防御機構の解明は、将来的に老化による臓器機能低下の予防や、臓器の恒常性維持と修復機構の解明に結び付くことが期待できる。

■概要

大阪大学微生物病研究所の内藤尚道(ないとうひさみち)助教、高倉伸幸(たかくらのぶゆき)教授らの研究グループは、血管の内腔を覆う血管内皮細胞が、腸内細菌や炎症によって分泌が誘導される炎症性サイトカインから自分自身を守り、「細胞死」を防ぐ仕組みを明らかにしました。

これまで、血管内皮細胞に自分自身を積極的に守る仕組みが存在することは知られていませんでした。

本研究成果により、血管を正常に保つための仕組みの一端が明らかになるとともに、血管を壊すことが治療に結び付くがんなどに対しては、新たな治療法の開発につながることが期待されます。

本研究成果は、2019年1月10日(木)午前11時(米国東部時間)〔1月11日(金)午前1時(日本時間)〕に米国科学誌「Developmental Cell」(オンライン)に掲載されました。

*図1は添付の関連資料を参照

・図1 TAK1蛋白による血管内細胞の維持機構

 血管内皮細胞はTAK1蛋白を発現することで,炎症反応や腸内細菌による刺激から自身を守り,生存することができる.TAK1蛋白がないと,細胞死が起こり,結果的に血管の崩壊と出血をきたし個体の死を招く。

*以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

図1

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0499865_01.jpg

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0499865_02.pdf

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