2019年3月19日(火)

プレスリリース

東北大・奈良先端科学技術大学院大・九大、消化酵素が正しい構造に折り畳まれる過程に必要な因子を発見

2018/11/28 15:05
保存
共有
印刷
その他

発表日:2018年11月28日

ヒト消化酵素が作られる仕組み

消化酵素が正しい構造に折り畳まれる過程に必要な因子を発見

【要点】

1.膵臓が生産する消化酵素の一つであるエラスターゼが正しい立体構造に折り畳まれるためにはPDIpと呼ばれるタンパク質が必要であることが分かった。

2.PDIpは膵臓で特異的に発現しているPDIファミリー酵素としてこれまで知られていたが、その役割については不明だった。本研究ではその役割を初めて明らかにした。

3.PDIpはエラスターゼ以外にもキモトリプシン、トリプシン、α-アミラーゼなどと膵臓内で相互作用することが分かった。よって、PDIpは様々な消化酵素の生合成に働く可能性がある。

【概要】

東北大学多元物質科学研究所の門倉広准教授、藤本拓志(東北大学大学院生命科学研究科博士後期課程在学)、稲葉謙次教授、奈良先端科学技術大学院大学研究推進機構の河野憲二特任教授、九州大学生体防御医学研究所の松本雅記准教授らのグループは、膵臓で作られる消化酵素のうちのエラスターゼと呼ばれるタンパク質分解酵素が正しい立体構造に折り畳まれる過程で必要な新規の因子PDIpを発見しました。ヒト由来の細胞中でエラスターゼを発現すると、エラスターゼは細胞内で凝集体(不溶性の塊)を形成し、正しい構造をとることができませんでした。ところが、PDIpとエラスターゼを細胞の中で同時に発現させると正しい立体構造のエラスターゼをつくることができました。即ち、PDIpは消化酵素の一つであるエラスターゼの立体構造が折り畳まれる過程で重要な役割を果たすことが分かりました。マウスの膵臓を調べたところ、PDIpは、エラスターゼ以外にも、トリプシン、キモトリプシン、α-アミラーゼなど膵臓で作られる様々な消化酵素に作用することが分かりました。よって、これらの消化酵素が正しい立体構造に折り畳まれる過程でもPDIpは働いている可能性があります。本研究から得られる知見は、将来的には、膵臓に関連する病気の原因の解明やヒト由来の消化酵素を微生物や動物細胞の培養によって生産させる際に

役立つと期待されます。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0496779_01.pdf

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ速報トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報