2018年11月16日(金)

プレスリリース

東大と学習院大など、乳清(ホエイ)に含まれる認知機能改善ペプチドを新たに発見

2018/9/11 14:40
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発表日:2018年9月11日

乳清(ホエイ)に含まれる認知機能改善ペプチドを新たに発見

ホエイに含まれるTryptophan-Tyrosine配列含有ペプチドに認知機能改善効果を新たに見出し、その機序を解明

1.発表者:

阿野 泰久(キリン株式会社 R&D 本部 健康技術研究所)

高市 雄太(東京大学 大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 博士課程 1年)

内田 和幸(東京大学 大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 准教授)

高島 明彦(学習院大学 大学院自然科学研究科生命科学専攻 教授)

中山 裕之(東京大学 大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 教授)

2.発表のポイント:

◆乳清(ホエイ)に含まれる認知機能改善成分としてTryptophan-Tyrosine(WY)配列を含むペプチド(WY配列含有ペプチド)(注1)を新たに見出しました。

◆ホエイに含まれるタンパク質を特定の微生物由来酵素で処理すると、WY配列含有ペプチドを多く含むホエイペプチドが調製できることを見出しました。また、WY配列含有ペプチドはカビで発酵したチーズにも多く含まれていることがわかりました。

◆今回見出したWY配列含有ペプチドを多く含むホエイペプチドやチーズを摂取することで認知症の予防が期待されます。

3.発表概要:

アルツハイマー病(注2)に代表される認知症の本質的な治療法は未だ明らかではありませんが、日常生活に取り入れることで認知症を予防できる方法の開発が注目を集めています。これまで、チーズ等の発酵乳製品を摂取することで認知機能の低下が予防できるという報告がありました。当研究グループもカマンベールチーズの摂取によりアルツハイマー病が予防できる可能性をモデル動物を用いた実験により示してきました。しかしながら、認知機能の低下予防や改善に効果的な発酵乳製品中の成分は未だ解明されていませんでした。

東京大学大学院農学生命科学研究科獣医病理学研究室、学習院大学、キリン株式会社の研究グループは、認知機能を改善するホエイ中の成分を探索し、Tryptophan-Tyrosine(WY)配列を含むペプチド(WY配列含有ペプチド)を同定しました。また、これらのWY配列含有ペプチドが神経伝達物質の1つであるドーパミン(注3)の海馬における増加を促す作用があることも見出しました。加えて、ホエイタンパク質を特定の微生物由来酵素で処理することにより、WY配列含有ペプチドを高率に含むホエイペプチドを調製できることも見出しました。さらに、これらのWY配列含有ペプチドやホエイペプチドは、短期的な摂取でも加齢性の認知機能低下を改善する作用があることも確認しました。

本研究の成果により、WY配列含有ペプチドを用いた日常的に摂取しやすい認知症予防食品の開発が期待されます。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0490200_01.pdf

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