2018年9月21日(金)

プレスリリース

東大と京産大、死にゆく大質量星「はくちょう座 P星」が星のごく近くに作る衝撃波を発見

2018/9/12 10:00
保存
共有
印刷
その他

発表日:2018年9月12日

死にゆく大質量星が星のごく近くに作る衝撃波を発見

 

1.発表者:

 水本 岬希(東京大学大学院理学系研究科天文学専攻・博士課程 ※研究当時/日本学術振興会・海外特別研究員/英国ダーラム大学・ポスドク研究員)

 松永 典之(東京大学大学院理学系研究科天文学専攻・助教)

 小林 尚人(東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センター・准教授)

 河北 秀世(京都産業大学神山天文台・台長/同大学理学部・教授)

2.発表のポイント:

 ◆「はくちょう座 P星」という死にゆく大質量星からの定常的なガス放出に伴う衝撃波が星のごく近くに作られていることを世界で初めて見つけました。

 ◆高い波長分解能をもつ最新の近赤外線分光装置WINEREDを用い、星の周囲に放出されたガスの空間構造と速度構造を詳細8倍以上に調べることで、本結果が得られました。

 ◆大質量星がどのように死にゆくか、星の一生の解明に寄与することが期待されます。

3.発表概要:

 星の一生、すなわち星がどのように生まれどのように死んでいくかは、天文学の最大の研究テーマの一つです。なかでも重い星は、星の周囲だけではなく、銀河そして銀河宇宙全体の進化に多大な影響を及ぼすため、重要な研究対象になっています。太陽の8倍以上の質量を持つ「大質量星」は、その晩年期において、星の表面から大量のガスを放出し、衝撃波を形成します。このガス放出や衝撃波が大質量星の進化だけでなく多様な星間物質の形態や性質を決める重要な役割を担っていることはこれまでに分かっていましたが、肝心のガス放出や衝撃波の詳しい構造に関しては不明な点が多く残っていました。

 今回、東京大学大学院理学系研究科の水本 岬希大学院生(研究当時)、小林 尚人准教授、松永 典之助教らの研究グループは、京都産業大学神山天文台などとの共同研究によって、0.91-1.36μm(マイクロメートル)の近赤外線波長帯において、ガス放出を起こしている大質量星としてもっとも有名な「はくちょう座 P星」を観測しました。その結果、星のごく近くで、放出されたガスが星間物質にぶつかることで生じる衝撃波を観測することに成功しました。このような衝撃波の存在は理論的には予測されていましたが、実際に観測されたのは初めてです。観測が成功したことにより死にゆく星が作る衝撃波を詳細に調べられるようになったことで、理論モデルとの直接比較により星の進化過程のさらなる解明がもたらされると期待されます。

 *以下は添付リリースを参照

 

 

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0490087_01.pdf

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ速報トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報