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富士通電機

富士通と富士通研究所、従来比3倍となる窒化ガリウムトランジスタの高出力化に成功

2018/8/10 13:55
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発表日:2018年8月10日

従来比3倍となる窒化ガリウムトランジスタの高出力化に成功

レーダーの観測範囲を約2.3倍に拡大

富士通株式会社(以下、富士通)と株式会社富士通研究所(注1)(以下、富士通研究所)は、気象レーダーなどのパワーアンプ(増幅器)に適用可能な窒化ガリウム(GaN)(注2)高電子移動度トランジスタ(HEMT)(注3)(以下、GaN HEMT)において、大電流化と高電圧化を同時に達成する結晶構造を開発し、マイクロ波帯の送信用トランジスタとしては従来比3倍の高出力化に成功しました。本技術を気象レーダーなどに適用することで、レーダーの観測範囲を約2.3倍に拡大することができ、ゲリラ豪雨に発展する積乱雲を早期に発見することなどが可能になります。

レーダーなどの観測範囲を拡大するためには、パワーアンプに搭載するトランジスタの高出力化が必要不可欠ですが、従来技術では高電圧にすることでトランジスタの内部を構成する結晶内で破壊が起こりやすくなり、高出力に必要な大電流化と高電圧化を両立することが困難でした。

今回、トランジスタ内部にかかる電圧を分散し、破壊を防ぐことで動作電圧を向上する結晶構造を開発しました(特許出願済)。これにより、ゲート幅1mmあたり19.9ワットの世界最高となる出力密度を実現することに成功しました。

なお、本研究の一部は、防衛装備庁が実施する安全保障技術研究推進制度の支援を受けて実施されました。

また、本技術の詳細は、8月5日(日曜日)から8月10日(金曜日)にポーランドのワルシャワで行われる窒化物半導体結晶成長に関する国際会議「International Symposium on Growth of III-Nitrides (ISGN-7)」にて発表します。

■開発の背景

近年、GaN HEMTは高周波パワーアンプのトランジスタとして、レーダーや無線通信などの長距離電波用途に広く利用されています。今後は、局所的な集中豪雨を高精度に観測する気象レーダーや、第5世代移動通信方式(5G)向けミリ波帯無線通信にも利用されると予想されています。このようなレーダーや無線通信で用いられるマイクロ波からミリ波帯の電波到達距離は、送信用の高周波GaN HEMTパワーアンプを高出力化することにより長距離化し、レーダー観測範囲の拡大や長距離・大容量通信が可能になります。

富士通研究所は2000年代初頭からGaN HEMTの研究にとりくみ、現在様々な場面で使われている窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系HEMTを提供(注4)してきました。現在は、次世代のGaN HEMTとして、高密度に電子を発生させ大電流化を可能とする窒化インジウムアルミニウムガリウム(InAlGaN)系HEMTの研究を進めており、今回大電流と高電圧を同時に達成する結晶構造を開発しました。

■課題

トランジスタの出力を向上するためには、大電流かつ高電圧で動作する必要があります。窒化インジウムアルミニウムガリウム(InAlGaN)系HEMTは、トランジスタ内部の電子密度を高めることができ、大電流化に寄与する次世代のGaN HEMTとして研究が進められています。しかしその反面、電圧をかけた際に、電子供給層の一部に過度に電圧が集中し、トランジスタ内部での結晶破壊を誘発するため、トランジスタの動作(駆動)電圧が上げられないという本質的な課題がありました(図1)。

※以下は添付リリースを参照

プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0487653_01.pdf

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