/

東大、遺伝情報を次の世代に正確に伝える仕組みを発見

発表日:2018年8月10日

遺伝情報を次の世代に正確に伝える仕組みを発見

1.発表者:

白髭 克彦(東京大学 定量生命科学研究所 ゲノム情報解析分野 教授)

2.発表のポイント:

◆細胞が増える際にはその遺伝情報もコピーされ、次世代においては一つの細胞に一つずつ均等に分配されなければなりません。それを可能にする酵素ESCO2の作用機序を明らかにしました。

◆ESCO2は遺伝情報をコピーする蛋白に直接結合し、遺伝情報がコピーされるはなから分配のための足場をゲノム上に築いていました。そして、コピーする蛋白との結合がなくなると速やかに分解されることが新たに分かりました。

◆ESCO2の変異は癌化や分化異常を引き起こす希少疾患の原因です。本研究成果により癌化や分化機構への理解が深まるとともに、診断、治療へ貢献できることが期待されます。

3.発表概要:

遺伝情報の本体であるゲノム(注1)は染色体という構造をとり、細胞内に格納されています。染色体は細胞が増殖する際に、コピーされ、均等に次世代の細胞に1コピーずつ分配されます。この分配の際に、姉妹染色分体間接着因子「コヒーシン」(注2、図1)と呼ばれるリング状のタンパク複合体が働きます。コヒーシンは、コピーの結果生じた姉妹染色分体(注3)をつなぎ留め、正確に1コピーずつ染色分体が次世代の細胞に分配されることを保証します。この際、コヒーシンはアセチル化されることで安定に二本の染色体をつなぎとめることができるのですが、アセチル化酵素が機能するその詳細なメカニズムは不明でした。

東京大学定量生命科学研究所の白髭克彦教授の研究グループは、コヒーシンをアセチル化する酵素であるESCO2が、DNAをコピーする蛋白複合体に直接結合することで機能を発揮し、コピー終了後には、複合体から乖離し、積極的に分解されてしまうことを発見しました。つまり遺伝情報をコピーしている現場で、分配のための足場作りは効率良く進められ、作業終了次第、責任酵素を失活させるという巧妙なメカニズムが明らかとなりました。

本成果はESCO2の変異が原因で起こる癌や分化異常を伴う疾患であるロバーツ症候群(注4)の分子病態の理解および診断、治療に役立つことが期待されます。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0487269_01.pdf

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

産業で絞り込む
  • すべて
  • 情報・通信
  • メディア
  • 電機
  • 金融・保険
  • 自動車
  • 輸送・レジャー
  • 食品
  • 流通・外食
  • 日用品
  • 医薬・医療
  • 建設・不動産
  • 機械
  • 素材・エネルギー
  • 商社・サービス
  • すべて
  • 情報・通信
  • メディア
  • 電機
  • 金融・保険
  • 自動車
  • 輸送・レジャー
  • 食品
  • 流通・外食
  • 日用品
  • 医薬・医療
  • 建設・不動産
  • 機械
  • 素材・エネルギー
  • 商社・サービス

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン