2018年11月17日(土)

プレスリリース

名大・九大・阪大など、持ち運び可能な微生物センサーを開発

2018/3/7 14:55
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発表日:2018年3月7日

持ち運び可能な微生物センサーを開発

■ポイント

・従来の技術では達成が困難であった持ち運び可能な微生物センサーを開発した

・本センサーを用いれば屋外での微生物計測が可能となる

・本技術の活用により、超微量のバイオエアロゾル(注1)を簡便に検出することができ、環境汚染、感染症対策の分野で安全・安心を見守る計測センサーへの展開が期待される。

内閣府の総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)で、宮田 令子プログラム・マネージャーが担当している研究開発プログラムの一環として、名古屋大学大学院工学研究科の馬場 嘉信 教授、安井 隆雄 准教授、矢崎 啓寿 大学院生らが、九州大学先導物質化学研究所の柳田 剛 教授、大阪大学産業科学研究所の川合 知二 特任教授との共同研究により、持ち運び可能な微生物センサーを開発しました。これにより、今後、バイオエアロゾルのオンサイト計測(注2)が可能になることが期待されます。

今回開発した微生物センサーに用いられている電流計測システム(注3)は、電気シグナルに応じたサイズ検出機能があるため、様々な分野において、効率良く物質のサイズ計測を実現する計測技術として期待されています。しかし、従来の電流計測システムは堅牢性が乏しく可搬性が乏しいため、バイオエアロゾルを屋外で計測するのが困難であるという問題が生じていました。

そこで、本研究では、ブリッジ回路(注4)を用いたバックグラウンド電流(注5)抑制技術(μA(マイクロアンペア)からpA(ピコアンペア)(注6)まで)を用いて、従来の電流計測システムより格段に堅牢性の高い(外部環境・ノイズに対して)電流計測技術の開発に成功し、微生物センサーとしての次世代の電流計測センサーの基盤技術を確立しました。特に、環境測定デバイス(注7)の分野への貢献が期待できます。

今回の研究成果は、2018年3月6日発行の米国国際学術誌『ACS Sensors』誌(電子版)に掲載されました。

本成果は、以下のプログラム・研究開発課題によって得られました。

内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)

プログラム・マネージャー:宮田令子

研究開発プログラム:進化を超える極微量物質の超迅速多項目センシングシステム

研究開発課題:大気中からの物質捕捉・濃縮の研究開発

研究開発責任者:馬場 嘉信

研究期間:平成26年度~平成30年度

本プログラムでは、誰もが健やかで快適な生活を実現するために、ウイルスや細菌、揮発性有害物質、バイオエアロゾル、PM2.5などの身の回りに存在する有害・危険物質から身を守る簡便で効果的な方法の開発に取り組んでいます。

■宮田プログラム・マネージャーのコメント

本プログラムでは、迫り来る脅威、危険の予兆を検知できるセンシングシステムeInSECT(R)(本プログラムにより商標登録)を開発しています。検知対象物質は、粒子状のものとしては、感染症の原因となる細菌、ウイルス、これらの大気中浮遊物であるバイオエアロゾルです。今回、名古屋大学の研究グループにより、ブリッジ回路を搭載した新しい電流計測センサーが開発されました。これまでの計測技術では、高電圧を使用する際に生じるバックグラウンド電流の影響により、屋外での使用が制限されてしまうという問題がありましたが、本研究で開発されたセンサーは持ち運びが可能で、オンサイト計測が可能となりました。この成果は、本プログラムの開発目標であるオンサイトセンシングデバイスの実現に向けて大きな進歩と言えます。今回、開発された計測装置を最適化することで、バイオエアロゾルに含まれる微生物の計測分野の発展へ貢献する新しい環境測定デバイスの提供が可能となります。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0473656_01.pdf

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