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岐阜大と東北大、他家 Muse 細胞の点滴静注による急性心筋梗塞の修復再生治療法の可能性を解明

2018/3/6 12:30
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発表日:2018年3月6日

他家 Muse 細胞の点滴静注による

急性心筋梗塞の修復再生治療法の可能性

梗塞組織修復再生と心機能回復をもたらす画期的修復再生治療を目指して

岐阜大学大学院医学系研究科循環病態学分野の湊口信也教授の研究グループと東北大学大学院医学系研究科細胞組織学分野の出澤 真理教授の研究グループは共同で、生体内多能性幹細胞であるMuse細胞をウサギ急性心筋梗塞モデルに静脈内投与すると、梗塞組織に選択的に遊走・生着し機能的な心筋細胞に自発的に分化することで心筋梗塞サイズの縮小と心機能の回復がもたらされ、さらに他家細胞(ドナーのMuse細胞)であっても半年以上の長期間にわたり効果が持続することを明らかにしました。本研究成果は、日本時間2018年2月24日にCirculation Research誌のオンライン版で発表されました。

【発表のポイント】

・ウサギ急性心筋梗塞モデルに、自己と他家の骨髄由来Muse細胞、およびヒト骨髄由来Muse細胞が30万細胞、静脈投与されました。

・細胞が破壊されたときに積極的に合成されるスフィンゴシン-1-リン酸(S1P)が梗塞部位から警報シグナルとして出され、それに対する受容体(S1P receptor2)を持つMuse細胞は静脈投与の後、選択的に梗塞部位に集積できることが新たに分かりました。

・Muse細胞は梗塞組織内で(1)自発的に心筋と血管に分化、(2)線維化の抑制、(3)液性因子による保護効果、(4)ホスト細胞の細胞死抑制、などを発揮し、梗塞サイズ縮小、心機能回復、左室リモデリングの抑制などの効果をもたらしました。

・分化した心筋は周辺の正常心筋と連結・同期し、電気的活動性を持つ作業心筋としての役割を果たしていることが確認されました。ヒトのMuse細胞でも同様の効果が認められました。

・Muse細胞は、胎児が母体の免疫攻撃を抑制して拒絶を免れる機構の一部を持っているため、他家細胞であっても免疫拒絶を免れて効率よく梗塞心筋に到達し修復することがわかりました。また他家Muse細胞から分化した心筋細胞が6ヵ月後でも心臓内で生存し、一旦改善された心機能が減弱せずに長期間そのまま維持されることが確認されました。

・急性心筋梗塞に対して再灌流療法などの通常治療に加えて、ドナー由来のMuse細胞の点滴静注で治療することにより、梗塞心筋組織を修復再生できる可能性が示唆されました。

【概要】

Muse細胞は骨髄、末梢血、あらゆる臓器の結合組織に存在する腫瘍性を持たない生体由来の多能性幹細胞です。市販の間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cells;MSCs)や線維芽細胞にも数パーセントの比率で含まれています。脳梗塞、腎不全、肝障害、皮膚損傷など様々な傷害モデルで、分化誘導せずにそのまま静脈投与あるいは局所投与することで有効に傷害部位に生着し、組織を構成る細胞に自発的に分化することで修復することが報告されています。また脳梗塞、心筋梗塞の患者さんでは、発症後急性期に末梢血内のMuse細胞数が上昇すること、有意に上昇した患者さんは慢性期において機能回復傾向が高いことが統計的有意差をもって示されており(Tanaka et al., Cir J 2017)、生体内でMuse細胞が修復幹細胞として働いていることが示唆されています。

今回、ウサギ骨髄由来自家および他家 Muse細胞、ヒト骨髄由来 Muse細胞をウサギ急性心筋梗塞モデルに静脈内投与し、梗塞縮小効果、心機能改善、Muse細胞由来心筋細胞の機能性などの評価を行い、さらにMuse細胞の遊走・生着を制御するメカニズムの解明や長期における他家 Muse細胞の有効性を検証しました。

本研究成果は、日本時間2018年2月24日にCirculation Research誌のオンライン版で発表されました。また本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)「橋渡し研究加速ネットワークプログラム(シーズB15)」および国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業」の支援を受けて行われました。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース(1)

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0473486_01.pdf

添付リリース(2)

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0473486_02.pdf

添付リリース(3)

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0473486_03.pdf

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