2019年6月18日(火)

プレスリリース

東大と東北大、量子ゆらぎが支配する2次元超伝導体の新規電子相を発見

2018/2/22 19:05
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発表日:2018年2月22日

量子ゆらぎが支配する2次元超伝導体の新規電子相を発見

―量子計算へ向けた超伝導デバイスの実現へ―

1.発表者:

斎藤 優(東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 博士課程3年)

野島 勉(東北大学 金属材料研究所 准教授)

岩佐 義宏(東京大学大学院 工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センター・物理工学専攻 教授/理化学研究所 創発物性科学研究センター 創発デバイス研究チーム チームリーダー)

2.発表のポイント:

◆電界効果により半導体単結晶表面で原子層の厚さ程度の高品質2次元超伝導体を実現した。

◆少ない乱れと大きな量子ゆらぎのコンビネーションにより出現する、多彩な超伝導量子状態を発見し、磁場による量子状態の制御に成功した。

◆量子計算のための超伝導素子・集積回路の基盤となる技術と知見になることが期待される。

3.発表概要:

東京大学大学院工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センター・物理工学専攻の岩佐義宏 教授(理化学研究所 創発物性科学研究センター 創発デバイス研究チーム チームリーダー兼任)、同研究科物理工学専攻の斎藤優 大学院生、東北大学金属材料研究所 野島勉 准教授の研究グループは、セラミック半導体の一種でかつ2次元物質(注1)と呼ばれる層状窒化物・塩化窒化ジルコニウム(ZrNCl)と二流化モリブデン(MoS2)の高品質単結晶表面にイオン液体を絶縁層として用いる電気二重層トランジスタ(EDLT)構造(注2)を作製することにより、ZrNCl及びMoS2表面に厚さ1~2ナノメートルで、乱れの極めて少ない2次元超伝導を実現しました。さらにこの2次元超伝導体に磁場を加えると、低温におけるON(超伝導状態)とOFF(絶縁体状態)という2つの極低温での量子状態の間に、さらに2つの特殊な量子状態が現れることを発見し、それら4つの量子状態を連続的に磁場で制御することに成功しました。これらの研究成果は、今後、新たな2次元超伝導体の研究分野を開拓する上の重要な礎になるだけでなく、将来的な超高速・量子計算のための超伝導デバイスや超伝導集積回路といった最先端ハードウェアを開発する上で重要な知見になることが期待されます。

本研究成果は、英国オンライン科学雑誌『Nature Communications』(平成30年2月22日版)に掲載されます。

本研究は科学研究費補助金・特別推進研究(JSPS科研費 JP25000003)、新学術領域研究(JSPS科研費 JP15H05884)、特別研究員奨励費(JSPS科研費 JP15J07681)の助成を受けて行われました。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0472344_01.pdf

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