2017年12月11日(月)

プレスリリース

Karydo TherapeutiXとJST、医薬品作用の全身網羅データベースを開設

2017/12/7 17:30
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発表日:2017年12月7日

「ドラッグ・リポジショニングの宝箱」を提供します

~医薬品作用の全身網羅データベース「D-iOrgans Atlas(ディー・アイ・オーガンズ・アトラス)」開設~

 

■ポイント

 ○世界的にメジャーな医薬品の、全身に対する作用を、体内ほぼ全遺伝子の発現パターンとしてデータ化(日本初「多器官連関ネットワーク」概念に基づく網羅解析データ)。

 ○そのデータをWEBで販売(民間初!? 遺伝子解析データの越境ECサイト)。

 ○未知の薬効(ドラッグ・リポジショニングの候補)や隠れた副作用リスク情報の宝庫。

 ○データは購入者が自由に研究/教育に利用可。創薬オープンサイエンスを推進。

 JST 戦略的創造研究推進事業(ERATO)佐藤ライブ予測制御プロジェクトの基礎研究の成果と基盤技術の実用化を目的とするKarydo TherapeutiX株式会社(代表取締役 佐藤 匠徳)は、ヒトを含む動物の多器官連関ネットワーク注1)に基づく遺伝子発現網羅解析とAI解析とを用いて、世界各国で広く使われている医薬品の、その全身に与える影響を解析して、生データおよび考察データを提供するWEBサイト「D-iOrgans Atlas」(ディー・アイ・オーガンズ・アトラス)を平成29年12月7日から運用開始します。

 ◆「D-iOrgans Atlas」(https://www.d-iorgans.karydo-tx.com/

 解析対象は、がん、糖尿病、神経疾患、高コレステロール、代謝疾患等の疾患治療のために世界で汎用されているブロックバスター医薬品注2)などの医薬品。これらを、大学、研究機関、製薬会社でヒトの疾患研究や医薬品開発に常用されるモデル動物(マウス)に投与し、マウス全身のほぼ全器官(24器官)への作用をまとめたデータベースです。

 従来の医薬品候補物質スクリーニングとは一線を画する概念に基づく網羅解析であり、このデータから、医薬品の未知の効能(ドラッグ・リポジショニングの候補)や、隠れた副作用リスクの発見が期待できます。

 本事業は、以下の事業・研究領域・研究課題によって得られた成果を基盤とした取り組みです。

 戦略的創造研究推進事業 総括実施型研究(ERATO)

 研究プロジェクト:「佐藤ライブ予測制御プロジェクト」

 研究総括:佐藤 匠徳(株式会社国際電気通信基礎技術研究所 佐藤匠徳特別研究所 所長)

 研究期間:平成25年10月~平成31年3月

 上記研究課題では、生命現象の多階層システムの「根底にある支配的メカニズム」を解明し、さらに多階層システムの破綻と疾患との因果関係を明らかにします。そして、多階層システムの全体像から個別の現象までが統合的に捕らえられる「いきものの設計図」を作成することを目指しています。

 また、Karydo TherapeutiX社に対しては、平成28年12月にJST出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)にて第三者割当増資の引き受けを実施し、支援を開始しています。

<当WEBサイトの用途>

 WEBサイト「D-iOrgans Atlas」が提供するデータの利用例(一部)。

 ◆創薬研究の現場(大学・企業);

 ・医薬品の、新しい作用や作用機序を見つけだす

 ・医薬品の、新たな対象疾患の可能性を見つけだす(→ドラッグ・リポジショニング)

 ・医薬品の、まだ知られていない副作用の可能性(リスク)を探り当てる

 ・病気を早期発見できるバイオマーカーを探しだす(→新薬シーズ)

 ・医薬品の、効き具合を測る指標(バイオマーカー)を見つけだす(→新薬シーズ)

 ・医薬品の、使用対象者を絞るバイオマーカーを探す(→コンパニオン診断薬の探索)

 ◆教育の現場(大学・高専・SSH等);

 ・バイオインフォマティクスの授業(実習/自習)教材に用いる

 ◆一般社会(個人、市民団体、患者団体等);

 ・その医薬品に関する、科学的な一次情報を得る

 (※当データは生命科学研究における一次情報であり、治療のアドバイスや医学的な判断を提供するものではありません。治療方針・方法などに関する判断は主治医にご相談いただくよう当WEBサイトにも付記しております)

<開発の背景と経緯>

 1つの医薬品には、良い作用(治療効果)も悪い作用(副作用など)も含まれています。従来、各医薬品のからだに対する影響は、限られた数個の器官(臓器)で検査されていました。しかし、私たちのからだには数十個もの異なる機能・役割を持った器官が存在し、それぞれの器官は、血管(循環器系)や神経系を介して相互にコミュニケーションを取り合って、私たちのからだを維持しています。したがって、各医薬品が全身に及ぼす作用を知るには、これらすべての器官への影響を網羅的に知る必要があります。

 各器官の作用を知るうえで、信頼できる指標の一つに遺伝子発現があります。遺伝子発現は、器官の微小な変化にも敏感に反応して発現のパターンを変えるので、鋭敏な、器官機能変化の指標となる可能性があります。

 そこで当社は、JST戦略的創造研究推進事業(ERATO)佐藤ライブ予測制御プロジェクトが確立した「iOrgansテクノロジー」を用い、世界の医療現場で広く用いられている医薬品の、全身レベルでの作用(からだへの影響)を、体内に存在するほぼすべての遺伝子の発現パターンの変化として記述したデータの取得を進めて参りました。このほど一定数の医薬品作用データが蓄積できたことから、国内外の創薬研究・生命科学研究に広く役立てていただきたく、当WEBサイトを開設しました。

 *リリース詳細は添付の関連資料を参照

 

 リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

リリース詳細

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0465591_01.pdf

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