2019年2月17日(日)

プレスリリース

東北大、筋収縮の力の起源に迫る新たな分子間力を提示

2017/11/7 12:05
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発表日:2017年11月7日

筋収縮の力の起源に迫る新たな分子間力を提示

【概要】

筋肉の分子モーターであるミオシンは、アデノシン三リン酸(ATP)をアデノシン二リン酸(ADP)と無機リン酸(Pi)に加水分解することでアクチンフィラメントを駆動する力を発生します。東北大学大学院工学研究科/多元物質科学研究所(教育研究支援者)の鈴木誠名誉教授らは、大阪大学との共同で新たな分子間力の存在を理論的に提示し、アクチン・ミオシンの駆動の元になるエネルギー形態と力発生機構を、世界で初めて水和効果という物理的裏付けから説明することに成功しました。この新説を国際科学誌(Cytoskeleton)にこのたび発表しました。

■論文情報:

・題目:Physical driving force of actomyosin motility based on the hydration effect

・著者:Makoto Suzuki,George Mogami,Hideyuki Ohsugi,Takahiro Watanabe,and Nobuyuki Matubayasi

・Journal: Cytoskeleton

・DOI: 10.1002/cm.21417

【詳細な説明】

水中におかれたアクチンフィラメント(F-アクチン)の表面は強く負に荷電し、周りには 1 メートルあたり 100 メガボルトに達する強い電場(上下黒矢印)が存在します。

この強電場により F-アクチン近傍の水はハイパーモバイル水(図 1:HMW、黄緑色)となります。

一方、水中の ATP はミオシン頭部(図 1:橙色)に結合した後、ADP と Pi に分解され、このときミオシン頭部が F-アクチン(図 1:朱色)に結合すると、アクチン数個分の構造が変化(図 1:肌色)します。その結果、アクチン周りの電場強度が下がり、近傍の水は弱い HMW(図 1:薄青色)となり自由水に近づきます。

東北大学鈴木誠名誉教授、東北大学大学院工学研究科最上譲二助教、大阪大学大学院基礎工学研究科松林伸幸教授らの研究グループは、今回の研究でタンパク質の水和状態は、より強い HMW 領域でエネルギー的に安定化することを発見しました。この図 1 の状況下ではミオシン頭部は F-アクチンと結合・解離しながら右向きに力(マゼンタ色太い矢印)を受け移動します。この駆動力の大きさを今回の新説で見積もると数ピコニュートンほどの大きさとなり、これにより筋肉収縮力を再現でき、理工学的に応用可能な新たな力の原理となります。

※図は添付の関連資料を参照

※リリース詳細は添付の関連資料を参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0462569_01.png

リリース詳細

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0462569_02.pdf

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