2018年11月18日(日)

プレスリリース

東大と東京医科歯科大とiCONMなど、グルコース濃度に応答して血中から脳内に薬剤を届けるナノマシンを開発

2017/10/18 17:00
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発表日:2017年10月18日

「グルコース濃度に応答して血中から脳内に薬剤を届けるナノマシンを開発」

◆発表者:

片岡 一則(ナノ医療イノベーションセンター センター長、東京大学政策ビジョン研究センター 特任教授)

横田 隆徳(東京医科歯科大学 脳神経病態学分野(神経内科)教授)

安楽 泰孝(東京大学 大学院工学系研究科 特任助教、ナノ医療イノベーションセンター客員研究員)

桑原 宏哉(東京医科歯科大学 脳神経病態学分野(神経内科)特任助教)

■発表のポイント

◆脳への薬剤の送達を妨げる「血液脳関門(Blood-brain barrier: BBB)(注1)」を、既存の技術と比較して桁違いに高い効率で通過し、脳内の神経細胞へ送達できる「BBB通過型ナノマシン(注2)」の開発に成功しました。

◆BBB通過型ナノマシンは、外部刺激(グルコース濃度の変化)に応答して能動的にBBBを通過するスマートな機能を有しています。食事などによって血糖値が変化することに伴うBBBの生理的な反応を利用した点が特徴であり、空腹時にナノマシンを注射してその後に食事をするという簡単な方法だけで脳内に薬を効率良く運ぶことができます。

◆医工連携の体制で開発されたBBB通過型ナノマシンは、様々な薬を脳内に運ぶことができます。特に、抗体医薬や核酸医薬など従来神経疾患には適応困難であった高分子医薬の脳への送達を初めて可能にする画期的な基盤技術であり、根本治療法が確立されていないアルツハイマー病などの難治性脳神経系疾患の治療薬開発を大幅に推進することが期待されます。

■発表概要:

ナノ医療イノベーションセンターの片岡一則センター長(東京大学政策ビジョン研究センター特任教授)と安楽泰孝客員研究員(東京大学大学院工学系研究科特任助教)、東京医科歯科大学の横田隆徳教授、桑原宏哉特任助教らは、脳への薬剤送達を妨げる「血液脳関門(Blood-brain barrier:BBB)(注1)」を、血中グルコース濃度(血糖値)の変化に応答して効率で通過し、脳内へ集積する「BBB通過型ナノマシン(注2)」の開発に成功しました。BBBを通過できる低分子薬剤でもその通過効率は必ずしも十分でなく、抗体や核酸医薬など、高分子物質でできている先端医薬はほとんど脳内移行できないために、アルツハイマー病などに代表される脳神経系疾患の治療薬開発の大きな障害となっています。研究チームが開発したBBB通過型ナノマシンは、外部刺激(グルコース)に応答してBBBを通過するスマートな機能を有しており、既存の技術と比較して桁違いに高い効率で脳に集積しました。さらに、BBBを通過したナノマシンは、多くの脳神経系疾患において治療標的となる神経細胞へと取り込まれることも明らかになりました。医工連携の体制で開発されたBBB通過型ナノマシンは、様々な薬剤を脳に送達するための基盤技術であり、真に有効な治療法が確立されていないアルツハイマー病などの難治性脳神経系疾患に対する、画期的な治療薬開発へと展開されることが期待されます。

※リリース詳細は添付の関連資料を参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0460683_01.pdf

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