2017年12月15日(金)

プレスリリース

産総研、原料の反応性を制御して多様なメソポーラス材料を合成

2017/10/12 17:10
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発表日:2017年10月12日

原料の反応性を制御して多様なメソポーラス材料を合成

-細孔表面の性質を変えたメソスケールの化学反応場として期待-

 

■ポイント

 ・有機架橋ホスホン酸化合物の反応性を制御し、多様なハイブリッド型メソポーラス材料を合成

 ・ベンゼン環を含み、親水性の細孔表面をもつメソポーラス材料を初めて実現

 ・これまでの疎水性のメソポーラス材料と異なるメソスケールの高機能反応場の開発へ

■概要

 国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)無機機能材料研究部門【研究部門長 淡野 正信】物質変換材料グループ 木村 辰雄 研究グループ長は、有機架橋ホスホン酸と金属塩化物から非シリカ系の有機無機ハイブリッド型メソポーラス材料を合成する産総研オリジナルの手法を改良し、原料の反応性を連続的に制御することで多様なメソポーラス材料を合成できる技術を開発した。

 メソポーラス材料の産業応用の拡大には、材料表面を親水性にするなど、表面特性の多様化が重要である。そのために有機架橋ホスホン酸化合物と塩化アルミニウムなどさまざまな金属塩化物を反応させた細孔の形成を検討してきたが、従来手法では反応速度を制御できず細孔の形成が不十分であった。これに対して金属塩化物と反応するホスホン酸化合物のエステル基の割合を連続的に制御する技術を開発し、特定の金属塩化物との組み合わせに対して、細孔を形成させるのに最適な反応性を実現した。開発した技術により、メソポーラス材料の細孔表面の性質に関する設計自由度が向上したため、従来の疎水性のメソポーラス材料とは異なるメソスケールの化学反応場をもつ触媒材料やフィルター材料、人工光合成材料など、さまざまな分野での応用が期待される。

 なお、この成果の詳細は、2017年9月22日(現地時間)にドイツ化学会誌Angewandte Chemie International Editionに電子版が公開された。

 ※参考画像は添付の関連資料を参照

■開発の社会的背景

 2~50nmほどの直径の細孔が規則的に並んだメソポーラス材料は、比表面積が大きいことから吸着剤や触媒担体、光学材料などに用いられている。代表的なメソポーラスシリカや、酸化物や炭素などのさまざまなメソポーラス材料がある。また、細孔壁内でシリカと有機基が分子レベルで交互に配列した有機無機ハイブリッド型のメソポーラス材料では、有機基による吸着特性などの制御や、その細孔表面に金属錯体を作り光合成を模倣する触媒反応など、多様な研究が行われている。

 近年、植物の葉で進行する光反応系をより正確に再現した人工光合成などを可能にする、親水性の細孔表面と大きな比表面積をもつメソポーラス材料の開発が期待されている。リン酸アルミニウムを骨格とするメソポーラス材料では細孔表面が親水性になるが、湿気程度の水分子でも細孔壁内のアルミニウム-酸素-リンの間の結合が切れてしまいメソポーラス構造の規則性が大きく低下するなどの課題を抱えていた。

 ※リリース詳細は添付の関連資料を参照

 

 

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

リリース詳細

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0460161_01.pdf

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