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プレスリリース

東大、ロタウイルスワクチン株の広がりを表すデータを共同疫学研究で取得

2017/9/14 3:05
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発表日:2017年9月14日

ロタウイルスワクチン株の広がりが日本で初めて明らかに

~ワクチン導入移行期の小児急性胃腸炎多施設共同疫学研究~

 

1.発表者:

 高梨 さやか(東京大学大学院医学系研究科国際保健学専攻発達医科学分野 助教)

 水口 雅 (東京大学大学院医学系研究科国際保健学専攻発達医科学分野 教授)

2.発表のポイント:

 ◆本研究により、2012-2015年のわが国においては、ロタウイルス胃腸炎患児におけるロタウイルスワクチン株の検出率は1.6%であることが明らかになった。

 ◆ロタウイルスワクチン株と野生株を峻別する新しい検査法を用いて多数の検体を検討することにより、ワクチン株の広がりを表すデータを日本で初めて得た。

 ◆ロタウイルスワクチン定期接種化を検討する際の重要な資料となるデータを得た。重症例を含めた継続的検討が必要である。

3.発表概要:

 ロタウイルス胃腸炎は乳幼児が多く罹患する感染症です。RotarixとRotaTeqという有効なワクチンが開発されましたが、日本では2011年より希望する児のみ接種を受ける任意接種としての使用に留まり、ワクチンの影響(益と害)に関するデータも不足していました。

 東京大学大学院医学系研究科の高梨さやか助教、金子明依修士学生(研究当時)、水口雅教授らは、牛島廣治博士(日本大学)、藤本嗣人博士、木村博一博士(国立感染症研究所)らと連携して、わが国における急性胃腸炎罹患児からの同ワクチンの検出、解析を目指して研究を進めました。

 2012年7月~2015年6月の間に、急性胃腸炎患児1824人のうち、372人からロタウイルスが検出されました。そのうちワクチン株と野生株を峻別するリアルタイム RT-PCR法(注1)にて、6人(1.6%)からRotarix株が検出され、RotaTeq株は検出されませんでした。これは日本で初めて示された検出率であり、過去の米国での検討より低い値でした。この6人は便検体を採取する2~14日前にRotarixワクチン接種を受けており、今回の胃腸炎症状へのワクチン株の関与は明らかではありませんでした。次世代シークエンス(注2)という新しい手法を用いて詳細な遺伝子解析を行い、リアソータント(注3)の発生ではなく、ワクチン接種直後で感染防御が成立する前に野生株に感染して急性胃腸炎を発症したと考えられる興味深い例を見出しました。

 今回の研究で得られた結果は、国として定期接種化を検討する際の重要な資料となると考えられます。

 なお、本研究は公益財団法人予防接種リサーチセンター調査研究費補助金及び日本学術振興会研究助成事業の支援を受けて行われました。

 ※リリース詳細は添付の関連資料を参照

 

 

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

リリース詳細

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0456898_01.pdf

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