2017年12月15日(金)

プレスリリース

東大、究極の大規模光量子コンピュータ実現法を発明

2017/9/22 13:05
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発表日:2017年9月22日

究極の大規模光量子コンピュータ実現法を発明

―1つの量子テレポーテーション回路を繰り返し利用―

 

1.発表のポイント

 ◆大規模な量子計算を最小規模の回路構成で効率良く実行できる、究極の光量子コンピュータ方式を発明。

 ◆ループ構造を持つ光回路を用いた新方式により、1つの「量子テレポーテーション(注1)」回路を無制限に繰り返し用いて大規模な量子計算を実行できる。

 ◆原理上100万個以上の量子ビット(注2)の処理が可能と見込まれる上、大規模化に必要なリソース・コストも大幅に減少でき、光量子コンピュータ開発にイノベーションをもたらすことが期待される。

2.発表概要:

 ≪背景≫

 量子コンピュータは、現代のスーパーコンピュータでも膨大な時間がかかる計算を一瞬で解くとされる新しい動作原理のコンピュータです。世界中で、原子・イオン・超伝導素子など様々なシステムで汎用量子コンピュータ(注3)の開発が進められています。しかし、その大規模化は難しく、現在でも数十量子ビットの計算が限界です。光を用いた量子コンピュータの場合も、大規模化は積年の課題でした。しかし近年、1本の光路上で一列に連なった光パルス群を用いることで、量子もつれ(注4)状態にある100万個の光パルスの発生が実現され、それを用いれば大規模な計算が実現しうることが分かりました(注5)。しかし、実際にはこの計算手法にも非効率的で計算精度が制限されるといった課題があり、いまだ実現には至っていません。

 ≪今回の概要≫

 東京大学工学系研究科の古澤明教授と武田俊太郎助教は、光路上で一列に連なった光パルスを用いる手法を生かしながら、どれほど大規模な計算も最小規模の回路構成で効率良く実行できる究極の光量子コンピュータ方式を発明しました。他のシステムで数十量子ビットが限界だった量子コンピュータも、この方式では原理的に100万個以上の量子ビットを処理できるような桁違いの大規模化が見込めます。本方式のポイントは、ループ構造を持つ光回路を用いて、計算の基本単位となる「量子テレポーテーション」回路1個を無制限に繰り返し用いて大規模量子計算を行うというアイデアです。光回路規模が極限まで小さくなる上、計算も効率良く実行できるため、前述した量子もつれ状態を用いた計算手法の欠点も存在しません。この結果、本手法は光量子コンピュータの大規模化を促すと同時に、それに必要なリソースやコストを大幅に減少させ、光量子コンピュータ開発にイノベーションをもたらすと期待されます。本研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(CREST)の助成を受けて実施されました。

 ※発表内容などリリース詳細は添付の関連資料を参照

 

 リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

リリース詳細

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0456650_01.pdf

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